「新型Zチューニング最前線」オートサロン出展車両を全車紹介!Part.1【東京オートサロン2023】

早くも多様なチューンドRZ34が登場!

事前の予想通り、東京オートサロン2023の舞台には数多くの新型Zが展示された。チューニングカーはもちろん、ドレスアップ系、パーツメーカーのデモカーなどそのバリエーションは多岐に渡る。今後のカスタムシーンにおいて新型Zがどのような存在となるかはまだまだ未知数の段階だが、そのヒントを模索すべくWEB OPTIONでは出展された全ての新型Zを取材。その内容を紹介していく。

HKS RZ450コンセプト

東京国際カスタムカーコンテスト2023のコンセプトカー部門で優秀賞に輝いたRZ450コンセプト。HKSがファーストステップと位置付ける今回の仕様は、スープラ、GR86に続く3作目となるエアロパーツが目玉だ。

フロントハーフスポイラー、カナード、フロントフェンダー、前後パージパネル、リヤブリスターフェンダー、アンダーディフューザー、リヤスポイラーの8アイテムで構成されており、「新型Zの美しいシルエットを損なうことなくスタイリングに個性と性能を与えよう」をコンセプトに製作。

ワイド感とボリューム溢れたシルエットだが、全幅の拡大は8mm。構造変更の必要がない車検対応でもここまで違いを見せられるという好例だ。

ビジュアルだけでなく、しっかり性能も持たせているのもHKSならでは。フロントフェンダー後方下をえぐり、そこにパージパネルを装着することで、走行時のフェンダー内の圧力低減と整流を両立させている。

リアセクションも同様で、ブリスターフェンダー後端の開口部とパージパネルでボディリフトを抑え、高速走行時の安定性を高めている。プロトタイプということで、オートサロン後に市販に向けて手直しが入るというが、デザインに大きく変更はないとのこと。

パワー系はパワーエディターとスーパーターボマフラーで50psほど上乗せしている程度で、本格的なエンジンパーツの開発はこれから。

注目はラジエータークーリングパネル。単純にカーボン化しただけでなく、両端はインテーク形状となっており、純正エアクリーナーボックスの加工は必要だが、効果的に大量のフレッシュエアを取り込める設計となっているのだ。

足回りは定番のハイパーマックスS、ハイパーマックスRの2アイテムを用意。共に公道からサーキットまでテストは終了しており、後は発売を待つばかりの状態。

その他、ブリッドとコラボしたHKS50周年記念のスポーツシート(ユーロスターIIベース)やカーボン製タワーバー(試作)などアイテムは目白押し。

RZ34のトータルチューンをプロデュースしてきたHKS。走って楽しめることを前提とした隙なしのラインナップに、アフターパーツメーカーを牽引する王者の本気を見た気がする。

326POWER 満力的RZ34

極低車高を目指す強者たちの間で、カリスマ的な人気を誇る“326POWER”。そんな異色ビルダーが幕張に持ち込んだRZ34には、2023年3月発売予定のオリジナルエアロ「3D☆STAR TYPE2」が早くもインストールされていた。

構成はエンド部を跳ね上げて躍動感と疾走感を演出するフロントリップとサイドスカート、ボリュームと落ち着きを与えるリヤアンダー、そして純正リヤスポイラーの上にステーをマウントし、尖鋭的かつスタイリッシュなデザインで人気の満力ウイングのわずか4点だが、他とは異なる圧倒的な個性を生み出すのは流石の一言。

ホイールは326POWERオリジナルのヤバKINGゴーストの18インチ。ディープな深リムで演出するアウトリップスタイルは、シャコタニストにはたまらない。

クスコ フェアレディZ ロケットバニーver.

パンデムのフルエアロを装着してお披露目となったクスコRZ34。インパクト抜群のルックスだけでなく、新型Zの素性の良さを引き出すことを狙った機械LSD、タワーバー、サスペンション関連パーツをいち早くラインナップ。

シャシー&サスペンションが基本先代とイコールであることと、自社設計&自社生産の小回りの利く体制をフル活用し、東京オートサロン2023に間に合わせてきた。ただし、よりハイパフォーマンスなエンジンが搭載されたことで、セッティングを含めてゼロから見直しているとのこと。

一押しは、補強と快適性を両立するS-MCBストラットタワーバー。今後、本格的な実走テストを行い、必要なパーツは随時追加していくとのことだ。

エンドレス RZ34

“ストリートでの使い勝手と高性能の両立”をコンセプトに開発が進む“ENDLESS”のRZ34。ブレーキは、従来のRacing MONOブロックキャリパー比で剛性を110%に高めた最新の「Racing MONO6 TA&MONO4 TA」に370mmの2ピースローターをマッチング。

足回りは2022年に発表した「ファンクションIMA」車高調を軸に構築。オールマイティな「PS」、ストリートを優先した「SC」、サーキットなどハード走行を主眼に置いた「TC」から選択できるが、今回は初装着ということで「PS」をチョイス。

ちなみに、デモカーは「過酷な条件下でブレーキに頼ることが多いから」という理由でMTではなくATを選択。今後はストリートからサーキットへとステージを移し、セッティングを煮詰めていくそうだ。

PHOTO&REPORT:山崎真一

Part.2へ続く

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption