「目指したのは世界最大の幅広セブン!?」車両盗難の悲劇を乗り越えてオンリーワンの仕様を追求!【東京オートサロン2023】

全幅は脅威の2メートル!

エンジンはレスポンス抜群の3ローターNA搭載

RE雨宮のメインブースで異彩を放っていたのが、輝くゴールドカラーのFD3S”VOTERAS×伊藤笑会壱号機”。その最大の特徴は、やはりRE雨宮のD1マシンをも凌ぐFD3Sベースとしては(恐らく)世界で最も巨大な2メートルオーバーのワイドボディだ。

このマシンの製作プロジェクトは約2年前にスタート。オーナーの工藤さんは、元々グリーンカラーの伊藤笑会壱号機を所有していたのだが、思い入れの詰まったマシンを盗難被害で失ってしまう。その個体は現在に至るまで発見されてはいないのだが、工藤さんは「セブンのない生活は考えられない!」と奮起し、イチからニューマシンを製作することにしたのだ。

新壱号機で目指したのは、失ってしまった壱号機を超える絶対的なインパクト。

「カッコ良いセブンは世の中に沢山ありますが、一目見たら絶対に忘れられない仕様にしたいと思いまして。そこで“これまでにない全幅2メートル超えのワイド化”と、“ゴールドのボディカラー”という2点を絶対条件に製作を進めました」とオーナーの工藤さんは説明してくれた。

圧巻のワイドボディはRE雨宮のD1エアロをベースとしたワンオフスペシャルだが、単なる延長拡大ではなく、一体感を出すためにディテールを再構築しているのもポイント。

そのひとつが前後フェンダーのルーバーで、本来D1用ではボンネット寄りに位置するが、この車両は雨さんの判断でサイド側に設定しているのだ。ヘッドライトもD1マシンとは異なるイメージとするために、2018年に展示されたX-RESPONSEの丸目4灯とした。

そんな迫力のボディに搭載されているのは、3ローター20Bの自然吸気仕様。ターボ仕様やNA・4ローターも検討されたが、「速さよりも中低速トルクによる乗りやすさと、ロータリーらしい回すのが楽しくなる高回転」というオーナーの希望に沿った選択だ。

ポート形状も含めエンジンは基本的にノーマルながら、パワークラフト製のワンオフEXマニとドルフィンテールマフラーにより、最高出力300ps、最大トルク30kgmを獲得。エンジン制御はLINKとなっている。

装着ホイール&タイヤは、エンケイRS05RR(10.5J×18 +15)にアドバンネオバAD09(295/30)という組み合わせ。足回りはエンドレスのジールファンクション車高調、ブレーキもエンドレスのモノブロックキャリパーと2ピースローターでしっかりと強化が図られている。

インテリアはセンターコンソールやドアトリムにエクステリアにボディ同様のゴールドを配し、レッドのブリッド製バケットシートで華やかさを演出。メーターはカーボンフードにLINKのデジタルダッシュを装着する。ステアリングはRE雨宮のDシェイプだ。

ブースには工藤さんの推しであるタレントの月野ももさんがキャンギャルとして登場。着用しているコスチュームは、自身のデザインによるものだ。

車両盗難の逆境を乗り越え、完全リニューアルを果たしたVOTERAS×伊藤笑会壱号機。今後は車検取得して公道デビューの予定だが、そのサイズゆえに都内には駐められる駐車場がないのが最大の懸念。サスへの油圧カップ追加やフロントリップの塗り分けなど、まだまだやりたいことが山ほどあるとのこと。さらなる進化に期待したい。

●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007

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http://www.re-amemiya.co.jp/

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