「1100馬力の公認デート仕様!?」伝説的ワークスカー『アペックスV-MAX』の魂を引き継いだBCNR33!

GT3240ツインターボ仕様で1000馬力オーバーに到達!

超レアなパーツが満載の究極ストリートGT-R

A’PEX DEALER OHYAは、GT-R専門のチューニングショップというわけではない。しかし、昔から第二世代GT-Rのお客さんが多く、当然のようにそのリクエストは三者三様だった。「自分が経験していないと自信を持って良いプランを提供できない」との想いから、今から20年前にBCNR33をベースにしてデモカーを製作することとなった。

当初はブーストアップ仕様でデータを蓄積。後にRX-6タービンにスイッチ。そしてT88-33D、T88-34Dスペシャルへと仕様変更をしていき、ついに1000psに到達。時代と共に進化するパーツを積極的に採用し、エンドユーザーに的確なアドバイスをできるようノウハウを蓄積していったのだ。そして現在の仕様はGT3240のツインターボ仕様。最高出力は、ブースト2.0キロで1100psに達するというから恐れ入る。

エンジン本体はアペックスの伝説的ワークスカーであった「V-MAX」そのものの仕様で、アペックスV-MAXスペシャル87φ鍛造ピストン(二硫化モリブデン+WPC処理)、V-MAXスペシャルH断面コンロッドを筆頭に、スペシャルビッグバルブ&バルブスプリング、アペックス カム(IN&EX:280度/11.5mmリフト)等々、高強度&高性能パーツがふんだんに盛り込まれている。大風量タービンに交換しても、安心してパワーを出せるのは、上記のようにエンジン本体の強化が伴っているからこそなのだ。

1000psオーバーというエンジンに燃料を安定供給するために、トランクルーム内にはボッシュの燃料ポンプ2基とコレクタータンクが備わる。

また、エンジンルームに見える金属パーツの大部分にメッキ加工が施され、タービンのエキゾースト側は耐熱塗料のサンプルとして赤と黄色に塗り分けられる。未塗装だと錆びてしまうこの部分を塗装することで「このようなドレスアップもありますよ」という、ユーザーへの提案見本となっている。

助手席側のダッシュボードには電子パーツと追加メーターがズラリ。製作したら終わりという訳ではなく、常に最新の性能を掌握するためにブーストコントローラーはEVC6-IR2.4にアップデート済み。ミッションはデータ取得のために、過去にホリンジャー、OSシーケンシャル、OSクロス、トラスト6速などを経験し、現在はHKSの6速ドグを搭載しているという凝りようだ。

一方の足回りは、アペックスN1エボリューションダンパーをベースにした「OHYAスペシャルVer.」サスペンションキットを軸に構築。リヤはメンバー補強に加え、イケヤフォーミュラの各アーム類を投入してフルピロ化。シンプルな構造や操作感を求めてハイキャスは撤去されている。

ブレーキ系チューンも抜かりなし。BBSのLM F1チャンピオンエディションの隙間から覗くのは、トラストGREXの限定メッキ6ポットキャリパーシステムだ。

ここまでのハイパフォーマンス仕様ながら、驚くのはこのマシンはサーキット専用などではなく、車検対応の街乗りデートカーという事実だ。

「ウチはあくまでも街のモータース屋さん“大矢自動車”ですから、合法というのは当然なんです。ですから合法の範囲内で、魅力のある車作りをモットーにしているんですよ」と、代表の大矢代表。数々のチューニングバリエーションの経験をもって、ユーザーに的確なプランを提供している実直なショップなのである。

●取材協力:A’PEX DEALER OHYA(大矢自動車) 千葉県大網白里市北今泉661 TEL:0475-77-4177

【関連リンク】
A’PEX DEALER OHYA
http://www.apex-ohya.com

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