「13Bロータリーで1万回転オーバーの世界を味わってみないか?」FD3S改ウェーバーキャブ仕様が面白すぎる!

点火時期はF-CON Vプロ制御! 気難しさ一切ナシのNAロータリー!

ノーマルエンジンにウェーバー・ダウンドラフトIDAをドッキング

FD3Sオーナーにとってのチューニングと言えば、それはすなわちターボチューンを指す。当たり前だ、何しろFD3Sは全車ターボモデル。ブースト圧を上げるだけでノーマルとは別物のパワーを手に入れることができる。しかも格安に、だ。

しかし、ロータリーの歴史を振り返ってみると、ファンの心を掴んできたその魅力は自然吸気(NA)が築き上げたといっても過言ではない。古くは富士グラチャン(富士グランチャンピオン・レース)で常勝ハコスカGT-Rの連勝記録にストップをかけたサバンナRX-3、その後はトヨタやポルシェの大排気量ターボ車に挑んだグループCカーがそれだ。ストレートを駆け抜ける超高回転型ロータリーの高周波サウンドに、多くのファンが胸を躍らせたのである。

そんなNAならではの魅力をFD3Sでも味わってほしいと老舗“アニバーサリー”が提案しているのが、ウェーバーキャブ仕様だ。

キャブレターはウェーバー製のダウンドラフトタイプIDA51(48φも用意されている)で、レーシングビート製のインテークマニホールドを介して装着される。と、ここまではベテランRE乗りには懐かしのメニューだが、点火をF-CON Vプロで綿密にマップ制御するのがアニバーサリーのキャブ仕様だ。

また、かつてはキャブ車と言えば、プラグの“カブり”や季節に合わせたリセッティングが必要とされていたが、アニバーサリー独自のノウハウでそれらネガはほとんど解決。始動はプライマリーインジェクターを使い一発、アイドルアップも可能なのでエアコンも問題なく使用できる。つまり使い勝手はそのままに、キャブならではの圧倒的なレスポンスと魅惑の吸気サウンドが楽しめる仕様というわけだ。

もちろん、本来その楽しさを100%味わうためにはエンジン本体のメカチューニングが欠かせない。しかし、アニバーサリーのFD3Sはあえてエンジン本体には手を加えていない。それはNA仕様のハードルを下げることで、一人でも多くの人にその楽しさを知ってもらいたいから。

最高出力は実測で195.7ps。大した馬力ではないが、レシプロエンジンではほとんど味わうことのできない1万回転オーバーの世界に飛び込める上、極めてシンプルなシステムはターボに比べてトラブル発生リスクも少ない。さらに、エンジンへの負担も少ないため長寿命で燃費面でも有利だったりする。

もしもパワーが不足だというのであれば、アニバーサリーでは追加で様々なパワーアップメニューを用意しているので、好みに応じていかようにもステップアップが可能だ。

例えば、NOSウエットショットを組み込んでドーピングすれば50ps以上のエクストラパワーが簡単に手に入る。さらに、FC3S輸出用の高圧縮ローターを入れたペリフェラルポート仕様ならNAでも300psオーバーが狙え、筑波サーキットではハイパワーターボ勢を追いかけ回せるほどに化ける。

ちなみにアニバーサリーでは、仕様に合わせたタコメーターのスケール変更も受け付けている。超高回転型13Bロータリーの魅力を視覚からでも堪能できるというわけだ。

●取材協力:アニバーサリー 埼玉県所沢市城955-4 TEL:04-2946-0916

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