「老舗が提案するWRX STIの3段階パワーチューン!」無駄のない380馬力オーバーを目指すメソッド

老舗が提案するEJ20ステップアップチューン

ECUチューンを軸にした無駄のないパワーアッププラン

車種を問わず、数多くのチューニングマシンを手掛けている“フェニックスパワー”。EJ20エンジン搭載車も得意としている車種のひとつだ。代表の横山さんによると、フェニックスパワーではVAB型WRX STIチューニングを大きく3つのステップに分けて提案しているという。

まず、ステップ0(ゼロ)と呼んでいるのが、エンジン本体や補機類は完全にノーマルのままECUチューニングのみでパワーアップを図るというメニュー。排気系がノーマルということであまり攻めたセッティングは厳しいとしながらも、この段階でもパワーは実測で310〜320ps付近を狙える。このメニューではブーストコントロールもECUで行うため、コストの方もパワーチェック込みで18万7000円というお手軽さだ。

そして、次のステップ1は触媒やマフラーなど排気系をフル交換して、EJ20のポテンシャルを発揮させてやることが目的。EJ20というエンジンはタービンと触媒の距離が近いため、ここをスポーツキャタライザーに交換してやれば、排圧が下がってタービンをフルに使い切ることができるようになる。

ちなみにエンドマフラーは、HKS製のスーパーターボマフラーを推奨。車検対応スペックながらタービン交換仕様にも対応する排気効率を有しているため、長く使うことができるからだ。

こういった排気系の環境変化に合わせてECUデータを作り込んでいくことで320〜340psを狙う。この時点ですでにノーマルとは段違いの速さを体感することが可能だ。

そして、EXマニ交換と同時にHKS製のGTIII-RSタービンを投入するというのがステップ2。横山さんによると、タービンを交換した場合は外付けのブーストコントローラーを使って緻密にブースト圧を制御してやるのがベストだという。ECUとブーストコントローラーを上手く連携させることで、ハイレスポンスな380psオーバーが狙える。実際に、今回撮影したステップ2仕様のワークスカーは実測で384.9psをマークしているほどだ。

「このステップアップには無駄になるパーツがないので、予算に合わせてゆっくりマシンメイクを楽しんでもらえば良いと思います。どの段階でもチューニングの効果をしっかり体感できますよ」とは横山さん。

ちなみに、ワークスカーはサーキットテストを想定してブレーキをエンドレス製のモノブロックキャリパー&ローターで強化。ホイールはボルクレーシングのG16(9.5J×20)で、タイヤにはミシュラン・パイロットスポーツ4S(245/30R20)を組み合わせている。

足回りは、ストリートからショートサーキットまで対応するエンドレスのジールファンクション・プラス10でセットアップ。

生まれ持ったポテンシャルが非常に高いだけに、少ない手数で圧倒的なパワーを引き出せるのがVABの魅力。ただし、言うまでもないがステップ2までパワーを上げた場合、ワークスカー同様に社外のサスキットやブレーキパッドの導入などフットワークの強化も必須となる点は注意しておきたい。

●取材協力:フェニックスパワー福井店 福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/フェニックスパワー京都店 京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157

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フェニックスパワー
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