「ドリ車? いやいやガチのゼロヨン仕様です!」2JZ常時ツインターボ仕様のJZX90マークII登場

2JZ換装の470馬力常時ツインターボ仕様

フルコンによるプロスタートシステムで低回転域もカバー

BNスポーツのフルエアロとコグチパワーの帝王ウイングを装着したエクステリアから、完全なるドリフト仕様の雰囲気を漂わせるJZX90マークII。しかし、このチュードのターゲットステージはドラッグレースだ。

エンジンは、オーナー自らのDIY作業によってJZS147アリストの2JZ-GTEを換装。内部は腰下ノーマルでヘッドにハイカム(272度)を投入したファインスペックだ。インタークーラーは換装前から使われているもので、パイピングの取り回しに悩んだと思われる痕跡が残っている。

タービンは2JZ前期純正のシーケンシャルツインのままだが、アクチュエーターの配管に加工を加えてシーケンシャル機構を解除。2つのタービンが常時駆動するツインターボとしている。

これは、シーケンシャル特有の谷間(タービン切り換え時に起こるトルクの落ち込み)を無くすことが狙いだ。その代価として低中速トルクは落ち込むのだが、この車両はF-CON Vプロによって停止状態からフルブーストを掛けられるプロスタートシステムを実装。下からパワーが立ち上がるようにしているのだ。

これらの制御システムは、マネージメントまで含めて名門チューニングショップ“フナッツ”が担当。ピークパワーは、純正タービン仕様ながらブースト圧1.2キロ時に470psと、ミドルクラスのシングルターボ仕様並みの数値を叩き出す。

エンジンルームのブレーキマスターには、HURST製ブレーキラインロックを割り込ませている。スイッチ操作でフロントブレーキのみをロックさせることができるゼロヨン専用パーツだ。

2JZ-GTEは6番シリンダー側に熱が溜まってしまう持病があるが、その対策としてバルクヘッド側のヒーターホースからラジエターアッパーホースに冷却水を流すことで、水温の上昇を防いでいる。なお、アッパーホースはキットものより太いパイプを使って流量も確保している。

室内は12点式のロールケージが覆い尽くすが、内装類はキープ。ステアリングコラムの左下にはブーストコントローラー、ターボタイマー、プロスタートシステム調整用ボリュームスイッチ、デフィの追加メーターコントロールユニットなどを配備。シフトレバーに付けられた赤いインジケーターとスイッチはラインロック用だ。

このスペックでのゼロヨン自己ベストは11秒8。2JZを換装しているとはいえ、軽量化も行なっていない純正タービンのブーストアップ仕様としては相当な速さだ。もちろんそれは、ドライバーのテクニックにフナッツの高いセットアップ能力が組み合わさって生まれた記録であることは言うまでもない。

●取材協力:フナッツ 東京都西多摩郡瑞穂町箱根ケ崎東松原2-6 TEL:042-513-9327

「打倒シルビアを誓うJZX90マークII!」走りと美しさを両立したハイクオリティなドリフトスペック

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