「BP型レガシィをDIYで4WD改FR化」改造費込み50万円のFRターボ仕様は熱すぎる!

公開日 : 2021/06/29 06:30 最終更新日 : 2022/02/21 01:14

センターデフキット未使用でFRに!

 

エンジンルームにも小技が光るワンオフチューンド

 

これまで、定番のドリ車ベースとして愛されてきたシルビアやツアラーV系は軒並み価格が高騰。そんな中で、オーナーが「手軽に遊ぶためのドリ車ベースはないか?」と探して選んだのが、25万円で手に入れたというこちらのBPレガシィ。

 

パワフルなEJ20ターボを搭載し、縦置きレイアウトで加工の手間が比較的少ないこともあって、ジワジワと人気が出てきているスバル4WD改FRドリ車を、自分の趣味の延長で作りあげたというのだ。

 

 

スバル車のFR化にあたっては、キット品として販売されているワタナベサービスの『ドリフトセンターデフ』でフロント駆動を排除するのが一般的。しかし、このレガシィはキットを購入する費用も節約するため、自分でデフを加工。純正ビスカスLSDを撤去して、デフからフロントへ戻るスプラインをカット。その上で内部ギアを溶接し、デフロック状態にすることでFR化を実現した。

 

さらに、リヤ重量の大きいツーリングワゴンではドリフト中に駆動にかかる負担が大きく、これまでに4本のドライブシャフトと2基のデフをブローさせた経験から、より太く強度の高い日産R200用ドライブシャフトを使えるようにデフケースごと移植。画像で見えるワンオフマウントの製作の他、ハブ側も干渉を防ぐための加工が施されているという。

 

 

一方、EJ20エンジンはごく一般的な吸排気チューンで留めている。カタログ値280psというパワーは、エンジョイレベルのドリフトであれば不満がないという判断だ。

 

 

ラジエターは、BP型の純正より厚みがあって冷却効果の高いBE型レガシィ用のコーヨー製アルミラジエターを流用。そのまま装着するとアッパーホースがベルトに当たってしまうため、ホースレイアウトを短縮することで回避。そこにスイッチ制御の強制電動ファンを組み合わせて、高負荷状態が続いても音を上げない環境を整えている。なお、水温に引っ張られて油温も下がるためオイルクーラーは装着されていない。

 

 

エンジンルームで興味深いのが、HKS製ブローオフバルブのレイアウト。このためのパイプを追加するよりも見た目がスッキリするからと、純正インタークーラーにそのまま取り付けできるアルミ削り出しのアダプターをワンオフ製作し、ノーマルと同じ場所に配置しているのだ。

 

 

室内は小径ステアリングやスピンターンノブ、セミバケが導入され、いかにもドリフト仕様という雰囲気。追加メーターは、コストパフォーマンス重視でオートゲージ製のハイグレードタイプをチョイスしている。

 

 

普段乗りはほとんどしない完全な遊びグルマとのことだが、見た目にも気を配って電動ファン用のスイッチはシフト脇にスマートにレイアウトしている。

 

 

エクステリアは購入時のままでとくに変更なし。排気系はフロントパイプを第一触媒のみのHKSメタルキャタライザーに交換して排気効率を引き上げている。

 

 

ドリフトに重要な切れ角アップは、ステアリングラックにワンオフの4.5mm厚スペーサーを追加することで達成。最初は6mmだったそうだが、ステアリングラック可動域を増やしすぎるとブローの危険性が増えることから少し減らしたという。ブレーキはフロントを純正流用の対向キャリパーで容量アップしつつ、ドリフト時にロックしやすいようリヤにプロジェクト・ミューのパッドを組み込んでいる。

 

 

サスセッティングはかなり苦労したそう。車高調はブリッツのダンパーZZ-Rだが、標準のバネレート(F6kg/mm R8kg/mm)では柔らかすぎたため、レート変更を繰り返しながら現在はフロント10kg/mm、リヤ12kg/mmに落ち着いた。タイヤはフロントにナンカンNS-2R、リヤにケンダKR20を履き、サイズは215/45-17で統一。

 

 

ボディ剛性アップはリヤタワーバーの追加くらいだが、これだけでもドリフト中のコントロール性アップにかなり効果があったとのこと。

 

 

自営の金属加工業を活かした趣味として、なるべくDIYで予算をかけずに製作するのがこのレガシィのコンセプトで、ここまでにかかった改造費用は20万円くらいとのこと。つまり、車体金額と合わせて約50万円で完成したドリ車というわけだ。

 

今後はさらなる切れ角アップのため、フロントナックルにタイロッドエンドオフセット用の追加穴を設けるショートナックル加工を考えているそうだ。

 

TEXT&PHOTO:長谷川実路

●取材イベント:Street Wheelers Spring Session 2021 in アルツ磐梯