「ドリフト歴2年でD1地方戦を制す!?」640馬力の2JZ搭載シルビアで頂点を目指す30代ドリフター

公開日 : 2021/03/08 07:30 最終更新日 : 2021/03/08 07:30


月2〜3回の集中練習で瞬く間に地方戦レベルの腕に!

 

2021年はD1ライツシリーズに全戦参加予定

 

D1競技の入門カテゴリーとして位置付けられている“D1地方戦シリーズ”。その中で、栃木県の日光サーキットと千葉県の茂原ツインサーキットで開催される『D1地方戦セントラルディビジョナルシリーズ』を制し、2020年度のシリーズチャンピオンを獲得したのが、陣野寿幸(ジンノ トシユキ)選手とその愛機S15シルビアだ。

 

 

現在38歳で不動産業を営んでいるという陣野選手。年齢的にかなりのベテランなのかと思いきや、実際のドリフト歴は約2年とのこと。YouTubeで走りを研究したり、元D1GP選手の高橋邦明さんのレッスンに参加したりと、月に2〜3回というハイペースの走り込みを重ねながらテクニックを向上させてきた。

 

D1地方戦は2019年の第5戦茂原に初参加し、いきなりベスト8に進出。その後2020年からはフル参戦。エンジンブローなどのトラブルに見舞われつつも、優勝1回、6位2回、9位1回と、5戦中4戦でポイントを獲得してチャンピオンに輝いたのだ。

 

 

愛機はS15シルビアで、購入時に耐久性重視で1JZ-GTEスワップ済みの個体を選択。しかし入手当時の状態がかなり悪かったため、クラッチ滑りやエンジンブローを経験。その都度、対策を施しながら壊れないマシンへと仕上げていった。

 

エアロパーツは風間オートサービスのプロモードSS。フロントは片側70mm、リヤは片側75mmワイドとなっており、285幅のリヤタイヤにも対応するボディキットだ。これにラダーを延長したハイマウント仕様のオリジンラボGTウイングを装着し、攻撃的なスタイルを構築している。

 

 

現在のエンジンは都合3基目で、テップスにて載せ換えた2JZ-GTE仕様。排気量は3.0Lのままだが、サードの850ccインジェクターとHKSのハイカム(IN&EX264度)を組み、LINKのフルコンで制御している。クラッチはORCのツインプレートで、ナガオテクノの強化ミッションが組み合わされる。

 

 

タービンはGCGのG35-900をチョイス。ブースト1.5キロ時に640psを発揮しており、D1地方戦というカテゴリーの中ではかなりのハイパワースペックだ。

 

 

ラジエターはKOYORADでワンオフしたサイドターン式で、オイルクーラーにはフレックスを導入。それでも水温が厳しかったため、GPスポーツのウォータースプレーキットを2基掛けして対策。ちなみにウォータースプレーは、ラジエターに直接噴霧するよりもオイルクーラーに当てた方がトータルで水温を下げられたそうだ。

 

 

切れ角はリバースナックルにて限界までアップ。D-MAXのロアアームでアーム長を伸ばすことで、ワイドトレッドスペーサーの太さをレギュレーションの40mm以内に収めている。また、タイヤは前後ともヴァリノのペルギアで、フロントが08RS(245/40-17)、リヤが08R(265/35-18)という組み合わせだ。

 

 

車高調はD-MAXのD1スペックで、バネレートはフロント12kg/mmのリヤ6kg/mmの設定。また、油圧サイドブレーキ用としてリヤにR32純正対向キャリパーを追加している。

 

 

サスペンションメンバーは補強を施した上でリジットマウント化。リヤデフ及びドライブシャフトは2JZのパワー&トルクに対応するべくGT-R用を移植している。リヤのナックル、アッパーアーム、トラクションロッド、トーコンロッドは全てGTテック製だ。

 

 

内装はフロアカーペットやアンダーコートを撤去して軽量化。ダッシュボードもアルミでワンオフし、AIMのダッシュロガーで車両情報を集中表示している。ハンドルはナルディラリーの330φで、シートはブリッドのジータIIIを装着。なお、参戦予定のD1ライツではドアパネルの材質変更は認められていないため、ここは純正に戻す予定とのこと。

 

 

リヤシート部分にはコレクタータンクを設置。ここもD1ライツ出場にあたって修正する予定となっている部分だ。

 

 

トランク部には重量バランスを考慮して、左右にウォータースプレー用のポリタンクを設置。走行時間や周回数にもよるが、2ヒートくらいは持つとのこと。

 

 

メンテナンスは千葉県千葉市美浜区に店舗を構える“ボディショップニュータイプ”が担当。代表の淡路さんは、かつて関東湾岸地区を代表するドリフターで、近年は筑波でのタイムアタックに打ち込んでいる人物だ。

 

 

2021年2月27日(土)に日光サーキットで開催されたD1地方戦セントラルシリーズ開幕戦では、単走時に朝から不調だったパワステの症状が悪化。走りをまとめることはできず結果は単走17位と、ギリギリで追走進出は果たせなかった。

 

今回は残念な結果になってしまったものの、D1ライツの開幕前までには各部を煮詰めて万全の体制を整えるとのこと。陣野選手も「やるからにはD1GPライセンスを目指したい」と意気込んでいるので、その活躍に期待したいところだ。

 

TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO

 

【関連サイト】

D1公式ウェブサイト

https://d1gp.co.jp/