「ホンダeとN-ONE RSを魔改造! その真意とは!?」ホンダアクセス想定外チューンド開発記Part.2

公開日 : 2021/02/26 13:00 最終更新日 : 2021/02/26 13:00

夢を夢で終わらせないために。

 

ホンダ純正アクセサリーメーカーとは思えない柔軟な発想と技術力で、近年の東京オートサロンを盛り上げている『ホンダアクセス』。そんな同社が現在開発を進めているのが、ヒルクライム仕様のN-ONE RSとゼロヨン仕様のHonda eだ。今回は開発に関わった主力メンバー4名に登場していただき、プロジェクトの全貌を語ってもらった。
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真のクルマ好き達が作るリアルチューンド

 

よくぞまぁ、ホンダ純正アクセサリーメーカーがここまでブッ飛んだカスタムカーを仕上げたものだ。ホンダアクセスが、東京オートサロント2021での発表を予定していた2台の魔改造マシンを眺めながら、つくづくそんなことを思った。

 

商品企画部 隈 泰行

 

「お堅いイメージがあるかもしれませんが、現場は本当に面白い人間がたくさんいるんですよ」とは、商品企画部の隅さん。
 

都市型EVとして2020年8月に発売されたHonda eをベースにしたドラッグレース仕様だ。内外装の軽量化とサスチューンが軸となるが、キッチリと煮詰めれば13秒台入りも可能と考えているそうだ。

 

その言葉は謙遜や冗談などではなく、例えばドラッグレース仕様のホンダeは、同じく商品企画部(デザイン)に所属する加藤さんが、趣味でドラッグレースを楽しんでいるという経験が生かされている。

 

商品企画部(デザイン) 加藤智久

 

「ハマりすぎてドラッグレースの企画&運営もやっているんです」。加藤さんが語る。なるほど、車両に装着されているチューニングパーツがやけにリアルな理由は、そこにあったわけか。

 

ホイールはNSX-Rの純正を流用。駆動輪となるリヤにはM&Hのドラスリ(レースマスター)をインストールする。今後ラインロックも実装予定というから恐れ入る。

配線図と睨めっこしながら内装はドンガラ仕様へ。シートはカナダのKIRKEYというメーカーが販売している軽量アルミ製のレーシングモデルを採用する。

 

ホンダ初の量産型EVとして登場したホンダeは、言うに及ばずクリーンなイメージが強いモデルだ。しかし、モーターはガソリンエンジンでは不可能な瞬発力を有している上、駆動方式もトラクションに優れるRR。キッチリと仕上げれば、驚くほどのタイムが出るのではないか?というのが彼らの算段だ。
 

ノーマル車重が1.5トン強のため、エクステリアパーツは大半をドライカーボン製へと置き換える。具体的にはドアパネル4枚+テールゲート+フロントまわり一式だ。

 

「ノーマルモーターで13秒台を狙っていきたいですね。終速は160km/h手前だと思いますが、今後行っていく予定のテストで検証していくつもりです」。

 

N-ONE RSをベースにしたヒルクライム仕様。エンジン系はノーマルのまま、エクステリアの主要パーツをドライカーボン製へと変更。さらに足回りを煮詰めて、コーナリング性能を飛躍させていく予定だ。

 

一方のN-ONE RSは、軽量化とサスペンションメインのチューニングでコーナリング性能を高める方向性で煮詰められていた。

 

商品企画部(デザイン) 高橋勝実

 

高橋さんが笑いながら話す。「N-ONE RSは、ユーザーが見て自分でもできるかな?という範囲に抑えています…というのは建前で、あれもやってこれもやってと構想はたくさんあるんですが」。

 

フロントバンパーはドライカーボン製のオリジナル。シティターボIIブルドックを彷彿とさせるデザインが魅力的だ。

大型ル―フスポイラーも新規製作。保安基準を遵守した設計となっているそうで、すぐにでも市販化していただきたい!

 

高橋さんは、若い頃にスポコン全盛期を最前線で駆け抜けた生粋のカーガイ。アンダーグラウンドの世界にも見聞が深く、メーカー系では珍しい完全に“OPTION誌より”の人物だったりする。つまり、今回の2台はアフター業界を知り尽くした本当のクルマ好きたちが手がけているというわけだ。

 

ドライカーボン製のリヤバンパーから覗くエキゾーストマフラーは、センター二本出しのスペシャル。軽自動車らしからぬ重厚なターボサウンドを響かせていた。

 

確かに今作はどちらもリアルなチューニングカーとして説得力がある。そして同社の過去作と比べても、非常に現実的な仕上がりだ。

 

「これまで色々なカスタムカーを東京オートサロンで発表してきましたが、結局『作ってどうするの?』って話になるわけです。期待させるだけ期待させて、それで終わりでは意味がないじゃないですか」と、高橋さん。

 

商品企画部 清澤 雄

 

その言葉に同調するように清澤さんが「製作サイドからすれば、どうしてもオートサロンがゴールになることが多いんですよね。燃え尽き症候群じゃないですけど。でも、本当はその先が重要で。その差をどうにかしようと考えて。今年は リアル開催がなかったため、バーチャルオートサロンをスタート地点と考えてこのプロジェクトを進めました」。

 

車両の完成が終着点ではない。そこからどうエンドユーザーにブランドを訴求して、製品開発へと繋げていくのか。自問自答を繰り返したその先にある何かを探し続けたのである。

 

 

「そのままのカタチで商品化していないというご意見は確かにあります。しかし、価値を見せてそれを検証することも重要で。ユーザーの反応を見て量産の製品に落とし込む。そのためのショーカーだと思うんです。純正アクセサリーメーカーとしてリアルターゲットに近いスタッフが実際に作っているからこそ本物が生まれるのだと思いますしね」と、隅さんが話を締めくくる。

 

夢を夢のままでは終わらせない。彼らのコメントは、今回の2台に対する並々ならぬ情熱と信念のようなものが感じられた。車両の完成とともに、ホンダアクセスの“コレカラ”に期待するばかりだ。

 

●問い合わせ:ホンダアクセス TEL:0120-663521

 

【関連リンク】
ホンダアクセス 東京オートサロント2021特設サイト
https://www.honda.co.jp/ACCESS/events/autosalon2021/