「GReddy 35RXという伝説」トラストが威信を賭けて取り組んだ一大プロジェクトを振り返る

公開日 : 2021/01/16 06:30 最終更新日 : 2021/02/15 13:11


最高速仕様からドリフト仕様へ

 

1100馬力オーバーのフルチューンR35GT-R

 

今回紹介するのは、トラストが2011年に開発した“GReddy 35RX”のプロトタイプ。後にD1GPで大旋風を巻き起こすことになるスーパードリフトスペックの原型だ。当初は富士スピードウェイ攻略を命題に掲げていたため、各部のメイキングはサーキット仕様そのものだった。伝説的チューンドのスタート地点を改めて振り返っていく。

 

 

優雅なベンソープラ製エアロシステムのチルトカウルを開けると、珠玉のVR38DETT改フルチューンユニットが顔を出す。核となるのは、3つのスペシャルエンジンパーツからなるグレッディオリジナルの『4.3Lキット』だ。

 

 

表面にWPC加工が施された、4.1mmオーバーサイズのJE製アルミ鍛造ピストン。高過給に対応できる強度を確保したキャリロ製のH断面コンロッド。そしてストロークが純正から4mmアップとなる、92.4mmのクロワー製ストローカークランク。これにより総排気量は4309ccまでアップする。

 

 

そこに、NC旋盤による精密な燃焼室加工が施されたスペシャルヘッドを組み合わせた上で、独自のTD06-20G改25Gツインターボシステムをドッキング。最高出力は、実測でブースト2.0キロ時に1250psを発揮している。

 

 

チルトカウル化により視認出来るようになったクーリングパートの内訳は、クロスフロー式のスペシャルインタークーラー(中央)、DCTオイルクーラー(バンパー左)、エンジンオイルクーラー(バンパー右)だ。

 

 

エキゾースト環境は、90φのフルストレート構造でパワーエクストリームRマフラーへと繋がるレーシングスペック。今後、ベンソープラ製リヤアンダースポイラーの装着に伴い、エンドマフラーは変更される予定だ。

 

 

駆動系の強化にも抜かりは無い。クラッチディスクの枚数アップや強化1速ギヤの導入、全ギヤへのアキュレートコーティングやカウンターギヤ先端のCリング部補強など、GR6型ミッションを根本から強化する様々な策を敢行。また、150kgmにも達する大トルクが生み出す異次元的な伝達力に対応するべく、クラッチを意図的に滑らすようセッティングしている点も注目と言える。

 

 

ホイールは20インチのプロドライブ製GC-012L(F10.5J+24 R11J+25)。ブリスターフェンダー化に合わせて前後に65mmのワイドトレッドスペーサーをセットしている。タイヤは純正ダンロップのSPスポーツMAXX GT600だ。

 

 

ブレーキは富士330km/hアタックを想定し、エンドレス製のモノブロックキャリパーシステムを前後にインストール。サスはオリジナルの全長調整式車高調、サスアーム関連は前後とも調整式へと変更される。

 

 

マルチファンクションメーター脇のエアコン吹出口には、マルチメーターをビルトイン。シートは英国レーステック社製フルバケ、ハーネスはTRS社製の4点式となる。

 

 

なお、グレッディRXはこの撮影の直後にボディカラーをキャンディレッドへと変更し、本格的な富士スピードウェイ最高速アタックを開始。徐々に速度を高めていき、同年12月に行ったOPTION誌のテストで、メーター読み333km/h(GPSデータ:323km/h)という強烈なトップスピードをマークして業界に衝撃を与えたのだ。

 

●問い合わせ:トラスト TEL:0479-77-3000

 

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