「R32で直6シングルカム搭載! しかも装備充実な後期型限定モデル!」スカイラインGTEタイプX・Vとの遭遇【ManiaxCars】

公開日 : 2020/10/20 13:00 最終更新日 : 2020/10/20 13:00


見た目はGTS25にクリソツ! 前期GTEとは少し違う!

 

1800GXiと双璧をなすR32変態グレードの代表格

 
8代目R32スカイラインの登場は、時代が平成に変わった1989年5月。グレード展開はRB20DET(215ps)搭載のGTS-t/同タイプMと4WDモデルGTS-4、RB20DE(155ps)搭載のGTS/同タイプSで、4ドアセダンにはRB20E(125ps)のGTEと、CA18i(91ps)のGXiも用意された。

 

 

1991年8月のマイチェンで内外装が見直され、RB25DE(180ps/23.0kgm)搭載のGTS25を追加。同時に上級志向の新ラインナップ、タイプXシリーズがGTS-t以外のグレードに設けられ、GTEタイプXも登場した。

 

 

それを機に始まったのが、日産の仁義なき限定モデル攻勢。GTEタイプXをベースにまずGTE SV(1992年5月)、続いて今回取材したGTEタイプX・V(1992年11月)、さらに日産創立60周年を記念したGT金バッジ仕様のGTE Vセレクション60thアニバーサリー(1993年5月)と、半年ごとに3モデルを放ってきたのだ。

 

 

…と、概略だけで話が長くなってしまったが、ここで重要なのは、ボア×ストロークが同じでSOHCゆえ、「名機L20の正統後継機はRB20E」ということ。それはタイプX・Vに限らず、GTEこそがハコスカ以降のGTの系譜をピュアに受け継ぐR32であることを意味する。

 

極め付けは、ターンフローのL型に対してRB20Eはクロスフロー。つまり、「始めからLYが載ってるようなもの!」と考えると、RB20Eの印象が急激に良くなり、ありがたみも増す…はずだ。

 

 

取材車両を見ていく。ヘッドライトは、GTE/同タイプXではメーカーオプション設定だったプロジェクターを装備。GTEタイプX・Vではフォグランプと合わせて標準装備になった。フォグランプ内蔵ハロゲンヘッドライトも嫌いではないが、形状が見直されたフロントバンパーを含めて、こっちの方が今っぽい顔。

 

 

それまでオプション設定すらなかった間欠式リヤワイパーを標準装備。基本的に外装はマイチェン時に加わったRB25DE搭載グレード、GTS25に準じたものと思っていい。ただし、ラジオのON/OFFに応じて伸縮するフルオートパワーアンテナを採用するのがGTS以上のグレードとの違い。

 

 

標準で15インチアルミホイールを装着。GTS-t系の5穴に対してGTS以下は4穴になる。デザインはS13系シルビア/180SXやA31セフィーロと同じで、上級グレードに採用されるポリッシュリム仕様ってのがポイント。タイヤは標準205/60R15サイズのルマンLM703。

 

 

マフラーは楕円サイレンサーを有する左側出しのシングルテール仕様。フィニッシャーで外径を大きく見せているが、マフラーエンドは実はかなり細い。

 

 

後期型で仕様変更を受けた箇所は色々あるが、2重レンズを採用したリヤコンビランプもそのひとつ。

 

 

ステアリングは同じ3本スポークでも、GTS-tタイプMやGTSタイプSのモノよりもパッド部が大きいタイプ。GTEで革巻きになったのはタイプX・Vが初だ。また、GTS以上はチルト&テレスコ機構が付くがGTE以下はチルトのみ。

 

 

メーターはスピードとタコを挟み、右側に油圧&水温計、左側に電圧&燃料系が配置される。

 

 

センターコンソールは上からオートエアコン操作スイッチ、オーディオ(純正はカセットデッキ一体AM/FM電子チューナー)、フタ付き小物入れ、シガーライター&灰皿が並ぶ。

 

 

5速MTのギヤ比は1~4速がGTS-t系と同じ(3.321/1.902/1.308/1.000)で、5速のみローギヤード化(0.759→0.838)。ファイナル比はGTS-t系の4.363に対してGTEは4.111となる。ちなみに、GTS系とGXiにも5速MTは用意されるけど、ギヤ比が異なる(3.592/2.057/1.361/1.000/0.821)。以上、マニア向け情報。

 

 

シートはタイプXシリーズ専用で、Vになると生地が異なる。背もたれには“S”のロゴが刺繍され、運転席には前後独立して座面の高さ調整が可能なデュアルシートリフターを装備する。

 

 

後席は身長176cmの自分が座るとヘッドクリアランスがギリギリで、大人が乗るには少し窮屈。センターコンソール後端には後席用の灰皿も用意される。

 

 

こんな感じで、GTEや同タイプXとは細かい箇所が微妙に異なるタイプX・V。もし装備の違いだけでグレードを見抜けたら、アナタは間違いなく最強…いや、最狂のR32マニアだ。

 

■スカイラインGTEタイプX・V
車両型式:HR32
全長×全幅×全高:4580×1695×1340mm
ホイールベース:2615mm
トレッド(F/R):1460/1460mm
車両重量:1240kg
エンジン型式:RB20E
エンジン形式:直6SOHC
ボア×ストローク:φ78.0×69.7mm
排気量:1998cc 圧縮比:9.5:1
最高出力:125ps/5600rpm
最大トルク:17.5kgm/4400rpm
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式:FRマルチリンク
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ(F/R):205/60R15

 

●TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)