「荷室に現れる逆向き2人がけシートの衝撃!」乗車定員7名を誇るカペラカーゴワゴンの魔力【ManiaxCars】

公開日 : 2020/09/27 13:00 最終更新日 : 2020/09/27 13:00


5ナンバーサイズで乗車定員7名の圧倒的機能性!

 

仕事にもプライベートにも持ってこいの頼れるワゴンモデル

 

5代目GD系カペラの登場から遅れること約10ヵ月、1988年3月に加わったGV系カペラカーゴワゴン(と商用カペラカーゴバン)。日本にステーションワゴンブームを巻き起こす初代BF系レガシィーツーリングワゴンより、実は1年ほど早く発売されていた。

 

エンジンは2.0L直4SOHCディーゼルにP.W.S.(プレッシャーウェーブスーパーチャージャー)を組み合わせたRF型と、1.8L直4SOHCのF8型という二本立て。いずれも駆動方式はFFで、ミッションには5速MTと4速ATが用意された。GD系カペラは1991年8月に生産が終了し、後継モデルのクロノスが登場したが、クロノスファミリーにはステーションワゴンが設定されなかったため、GV系カペラカーゴワゴンの継続生産が決定。これが長寿モデルへの道を歩むことになった。

 

主な改良やグレード変遷などをつまんでいくと、F8型エンジンDOHC化/2.0LのEF型エンジン搭載モデル、GT追加/4WDモデル追加(1992年8月)、カペラワゴンへの車名変更/フロント&リヤ周りのデザイン見直し/FE型エンジンを搭載して最低地上高を上げた4WDクロスオーバーSUVモデル、FX追加(1994年10月)、フロントグリル一体型バンパーを持つモデル、クルージング系追加(1996年7月)などが次々と実施され、1997年10月の生産終了まで約10年に渡って作り続けられたのだ。

 

 

取材車両は1992年式1.8SXの4速AT車。DOHC化されたF8型を搭載し、オートエアコンなどを備える普及グレードだ。ワゴンボディだけに積載性の高さは言うまでもなく、アウトドアユースを見越してルーフレールも標準装備。

 

最大の特長はラゲッジフロアに格納された3列目シートで、乗車定員を7名としている点にある。状況に応じてミニバン的な使い方もできるのが、GV系カペラカーゴワゴンの魅力と言える。

 

 

ダッシュボードやメーターパネルのデザインは4ドアセダンや5ドアハッチバックCG、2ドアクーペC2と共通。ステアリングホイールが3本スポークから4本スポークになったのが初期型との違いになる。

 

 

F8型エンジンを搭載するグレードはSVとSXの2つ。上位のSXにはオートエアコンが標準装備される。その下のオーディオはカセットデッキ付きAM/FM電子チューナーが標準で、CDデッキはオプション設定されていた。

 

 

スライド&リクライニング機構の他、腰の疲労を和らげるランバーサポートやサイドサポート、座面の高さなども調整可能な運転席。また、助手席と合わせてシートベルトアンカーも高さ調整タイプが採用される。

 

 

ゆとりの居住空間が確保された後席。センターアームレストを備える他、背もたれは60:40分割可倒式とされ、乗車人数や荷物の量に合わせてラゲッジスペースを拡大できる。

 

 

そしてついに、GV系カペラカーゴワゴンのチャームポイントである3列目シートとご対面。座ってみたところ、ルーフに頭がつかえることはないし、足元もスペアタイヤのくぼみがあるから、体育座り的なポジションを取らされることもない。座り心地だって思いの他、快適ときてる。

 

これならば、東京~御殿場間くらいの移動は問題なさそうだ…が、進行方向と逆向きに座っているから、リヤウインドウ越しに流れる風景を見ているとヤバイ。図らずも、クルマ酔いしそうだったことは付け加えておきたい。

 

 

最後にちょっとオーナーの話を。ラゲッジルームに積んであったフランス・ジッツオ製の大型三脚から、「もしやオーナーってカメラマン?」と直感。聞けば、建物専門の建築カメラマンだという。

 

「昔はこのクルマにカメラ機材を満載して、全国どこへでも撮影に行ってたんですよ。最近は地方に出向く機会が減ったので長距離を乗ることも無くなりましたけど、元気に走ってくれてますし、乗り替えたいと思えるクルマもないのでこれに乗り続けているんです」とのこと。

 

プロカメラマンが仕事の相棒として選び、他では代わりがきかないという1台。そう思うと、GV系カペラカーゴワゴンが一段とカッコ良く見えたのは言うまでもない。

 

■SPECIFICATIONS
車両型式:GV8W
全長×全幅×全高:4590×1690×1465mm
ホイールベース:2575mm
トレッド(F/R):1455/1465mm
車両重量:1310kg
エンジン型式:F8
エンジン形式:直4DOHC
ボア×ストローク:φ86.0×77.0mm
排気量:1789cc 圧縮比:8.8:1
最高出力:115ps/6000rpm
最大トルク:16.0kgm/5000rpm
トランスミッション:4速AT
サスペンション形式:FRストラット
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ:FR185/65R15

 

●TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)