「衝撃的すぎる8連スロットル仕様のJZS151クラウン!」アングラな雰囲気に秘められた魅惑のドリフトスペック

公開日 : 2020/09/11 06:30 最終更新日 : 2020/09/11 06:30


独自の8連スロットル仕様を搭載した生粋のドリフト仕様

 

15クラウンに大排気量の1UZ-FEユニットをスワップ

 

「今では減りましたけど、相模エリアってこういう悪そうなセダンが多いイメージありませんか?(笑) 仲間内では『相模感』って表現してるんですけど、”流行り廃りとは関係ない地元らしいテイスト”。これに、自分が大好きな”ドリフト”の要素を組み合わせたクルマ作りがテーマです」。愛車のクラウンを眺めながら、27歳のオーナーが語り出す。

 

 

外観の仕様は純正エアロのドシャコタン仕様、いわゆる“純ベタ”だが、VIPセダンカルチャーのベース車として人気を博したS15系クラウンだけに、これだけでもオーナーの狙う”悪い”雰囲気は満点だ。しかし、このクルマのハイライトは別にある。そう、エンジンルームだ。

 

 

ベースグレードはロイヤルツーリング。そのため、純正はNAの1JZ-GE仕様なのだが、それを降ろして20セルシオの4.0L・V8ユニットである1UZ-FEを換装しているのだ。

 

「元々はT67タービン仕様のチェイサーでドリフトしてたんですが、クラッシュしちゃいまして…。ハコ替えのつもりでこのクラウンを買ったのがそもそもの始まりでした。だけど、”V8+MT”っていうパッケージがあったら楽しそうだな、と。そうして出来た仕様がこれなんですよ」。

 

 

しかも、ただスワップしただけでは終わらず、OBXの多連スロットルを使ってスポーツインジェクション化しているのである。これらのパーツチョイスやエンジン換装作業、ECUのセッティングまで全てオーナーの手によるものというから恐れ入る。

 

数多くのドリ車を乗り継いできたオーナーいわく「とにかく低速トルクが凄い。2000回転も回っていればすぐにケツが出ますよ。RB25のブーストアップよりは確実に速いですね」とのこと。

 

 

エンジンのマネージメントはLINKのG4+Stormで行う。純正の計器類も全て作動するようにセッティングが施されており、キーオンで純正メーターがスイープするギミックまで組み込んでいる。

 

 

足回りは326パワーのチャクリキダンパー(F20kg/mm R12kg/mm)を軸に構築。さらにフロントは伊藤オートのV1ナックルで切れ角を大幅に拡大しつつ、アッパーアームの短縮加工によってネガティブキャンバー角を増やしている。

 

 

ホイールはRSワタナベのRタイプで、前後ともに16インチの9.5Jマイナス19。ブレーキはオーナーが以前乗っていたJZX100から移植されたツアラーV純正品だ。タイヤはフロントがアドバンネオバ(205/45R16)、リヤがケンダKR20(205/45R16)の組み合わせ。

 

ちなみに、フロントフェンダーはツメ折りだけではなく裏側に鉄芯を入れる補強も実行。聞けば「15クラウンでツライチを狙うと絶対にフェンダーが捲れちゃうんです」とのこと。

 

 

一方のリヤは、油圧サイドブレーキの投入に合わせて、ブレーキをツインキャリパー化。追加したキャリパーはR32スカイラインタイプM純正で、ブラケットはファットファイブレーシング製を使用。また、フェンダーはセットしたホイール&タイヤでツライチとなるように叩き出し加工が行われている。

 

 

インテリアはフロアカーペットなどが撤去されているもののシンプルな仕上がり。ステアリングはナルディクラシック。センターコンソールはシフトチェンジの際に肘が当たるということで、フタ部分をスライス加工している。

 

 

ミッションは以前乗っていたチェイサーの5速(R154)を、市販のベルハウジングプレートを使って1UZとドッキング。油圧サイドのレバーはスキッドレーシング製だ。

 

 

AT改MT仕様を作る場合、クラッチペダルを増設するという手法が一般的だが、オーナーは純正のペダル類を全て撤去。代わりにOBP製のオルガンペダルを導入することによって自然なペダル位置と高い操作性を実現している。

 

 

ドライバーズ&ナビシートにはニュージーランドのブランド、レーステック製のフルバケットを導入する。

 

 

助手席側にはお子様用のジュニアシートも装備。「フルバケに合うように作られたジュニアシートなんて存在しないので選ぶのが大変でした」とはオーナー。

 

 

明確なコンセプトの元にモディファイが進む“相模仕様”。今後の展開を尋ねると、「パワーが出しやすい3Sターボをスワップしたい」という意外な回答が返ってきた。これはそう遠くない将来、改めて取材することになりそうだ。

 

PHOTO:小林克好