「クルマの猛暑対策」冷却水(LLC)ってめちゃくちゃ重要だって知ってますか?

公開日 : 2020/08/15 06:30 最終更新日 : 2020/08/15 06:30


最も手軽なクーリング対策の重要性を再確認する

 

高性能クーラントで冷却性能をフルに引き出す!

 
クルマから発生する熱の中で、最も大きな割合を示すのは、エンジンから発生する熱。その熱のうち70%以上が冷却水(クーラント)を媒介し、ラジエターから放出されると言われている。

 

 

クーラントはエンジン内部に張り巡らされているウォータージャケット(水路)内を流れ、エンジンで発生した熱を吸収。ラジエターで走行風にさらされて大気中に放出される。

 

 

一般的に冷却系チューニングというとラジエターやその前後のエアフローに目が行きがちだが、クーラント(冷却水)そのものの性能にも目を向ける必要がある。

 

というのも、市販車に使われている一般的なLLC(ロングライフクーラント)は、防サビ性能やクーラント自体の劣化などを防ぐための耐腐食性や、寒冷地での凍結防止を目的とした成分によって、純水(真水)に比べて熱交換率が下がっている場合も多い。発熱量の多いチューニングカーで考えると、もっと効率を上げることができるのだ。

 

 

そこで、チューニングカーやレーシングカーに向けた冷却水となるわけだ。一般的なLLCがエチレングリコールをベースにされているのに対し、より熱交換スピードが高い、プロピレングリコールなどをベースとしたクーラントなどが開発されているのだ。

 

また、エチレングリコールと比較してプロピレングリコールは消泡性が高く、ウォーターポンプによるクーラントの泡立ち(キャビテーション)が起こりにくい。つまりこの点からもオーバーヒートを防止する機能性に優れていると言えるわけだ。ちなみに、エチレングリコールに対してプロピレングリコールは毒性が低く、環境に優しいという特性もある。

 

今回、話を聞いたKEMITECでは、用途に応じて数種類のスペックを用意。どれも「熱を吸収しながらも水温が上がりにくい特性」を持たせているのが特徴だ。

 

 

まず、純正クーラントのステップアップ版として位置付けられる“PG55 HQ(2L:2600円/4L:4700円/20L:1万9500円)”。

 

凍結温度がマイナス30度に設定されているので、季節を問わず使用できる。主成分であるプロピレングリコールが50%配合され、吸熱のレスポンスが良く、放熱がスムーズ。交換サイクルも5年10万kmというロングライフなので、街乗り車の通常使用にも問題ない。また、その熱特性からサーキット走行もこなせるという万能タイプだ。

 

 

続いて、ストリート&サーキット走行の両立を目指した“PG55 RC(2L:3700円/4L:6800円/20L:3万円)”。

 

凍結温度はマイナス40度に設定され、交換サイクルは2年4万km。車検毎の交換で常に最高の冷却ポテンシャルを維持する。主成分であるプロピレングリコールが55%となり、放熱効率も良く、水温が過酷となる夏場のスポーツ走行にも適している。この「PG55 RC」は、名だたるレーシングカーやタイムアタックマシンなどでも多く使われている。

 

 

そして、究極系の“PG55 TA(2L:2980円/4L:5500円/20L:2万5000円)”。

 

一般的なクーラントの比熱0.85に比べ、純水は4.2。水温が同じだったとしても、吸収できる熱量が大きく違う。つまり「しっかり冷却しながらも水温が上がりにくく、放熱しやすい」のが純水だ。その純水をベースに最低限の消泡剤などを配合し精製されたのが「PG55 TA」。凍結温度は0度でライフサイクルは6ヵ月1万km。つまり、高性能だが競技車両での限定的な使用が前提だ。フォーミュラやスーパーGT、スーパー耐久などの競技車両にも使われている逸品だ。

 

 

ケミテック製品の性能はハンパではない。一般的なLLCとの比較実験(95度からの温度変化)では、10分で最大6度(PG55 TA)の差を確認できた。

 

ちなみに、LLCは性能に比例して耐用年数が短くなる傾向にある。購入時は、製品ごとのメンテナンスサイクルも合わせてチェックするようにしよう。

 

●取材協力:ケミテック TEL:047-192-8460

 

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ケミテック

www.kemitec.jp