「D1GPに通算5台目となるGRスープラがデビュー!」トルク120キロを発生させる2JZ改3.5L仕様で勝負

公開日 : 2020/07/30 05:30 最終更新日 : 2020/08/01 12:48


製作は齋藤太吾、ドライバーは松山北斗!

 

1号機と2号機のノウハウが投入された1000馬力オーバーのモンスター

 

7月24日(金)に奥伊吹モーターパークにて開催されたD1グランプリシリーズ開幕戦で、ドリフト仕様のGRスープラが3台同時にデビューした。そのうちの2台は、川畑真人選手と齋藤太吾選手のGRスープラで、共に昨年のデータを元にイチから製作し直したニューマシンとなる。

 

そして今回紹介する最後の1台となるGRスープラは、2年ぶりにD1グランプリシリーズに復帰してきた松山北斗(マツヤマ ホクト)選手が騎乗する。松山選手自体が久々のD1参戦で、そのマシンも新規製作車両だったというのに、練習走行から好走を連発して単走決勝も難なく通過、追走トーナメントに進出したのだ。

 

 

静岡県出身でトヨタのテストドライバーが本職という松山北斗選手。下位カテゴリーとなるD1地方戦の全国大会にて優勝してD1GPライセンスを取得し、D1グランプリシリーズには2015年から2017年まで出場、最高2位の戦績を残している。

 

2018年以降は参戦していなかった松山選手だが、GRスープラの登場を機に「シルビアとかツアラーではもういいかなと思っていたけど、このクルマでならもう一度D1に出てみたい!」という考えになって計画を始動。

 

そんな時に「GRスープラならウチで作れば」という齋藤太吾選手からの提案をきっかけにファットファイブレーシングに製作を依頼。スポンサーを独自に集めつつ製作も手伝い、ようやく完成したのがこのマシンというわけだ。

 

 

エンジンは2JZ-GTEに乗せ換えられており、ブライアンクロワーのコンロッドとクランクシャフト、JEの鍛造ピストンを組んで3.5Lまで排気量アップ。タービンはGTX4294Rが組み合わされ、パワー1000psのトルク120kgmを発揮している。

 

 

インタークーラーのパイピングは可能な限り短くなるようにセットされ、その下側にオイルクーラーを配置。ラジエターがリヤマウント化されただけでなく、エンジンも限りなく後方に搭載されているため、直列6気筒とは思えないほどオーバーハングには余裕がある。

 

 

キャビンはドライバーシートの後方に隔壁が設けられており、区切られたスペースにはフューエルタンクをマウント。リヤガラス部分の後ろ半分は、リヤマウント化されたラジエターへの導風ダクトが設置されている。非常に美しい作りだ。

 

 

車高調はHKSのハイパーマックスで、フロントのアーム類はアップライトまでがキットになっているワイズファブに交換。これにより驚異の切れ角を実現している。

 

 

ホイールはエンケイのRS05RRで、フロントに10.5J-19オフセット15、リヤに11J-20オフセット0を装着。タイヤはトーヨータイヤのプロクセスR888RDで、サイズはフロントが265/35-19、リヤが285/35-20だ。

 

「これまでこんなにハイグリップなタイヤは履いたことがない。まだまだ使いこなせいないし、もっと食わせるようにできると思う」と、次戦に向けてはさらに足回りのセッティングを煮詰めていくそうだ。

 

 

リヤのアーム類もワイズファブに交換。クラッチはORCの1000Fで、ミッションはサムソナスの6速シーケンシャル。デフはファイナル交換が容易なクイックチェンジを投入し、LSDはOS技研製をインストールしている。

 

 

外装は、東京オートサロン2020で発表されたHKSのプレミアムボディキットを装着しているのが特徴。全幅2メートル超えの迫力あるバトルフォルムに仕上がっている。

 

 

車両製作は、D1ドライバーとして活躍するだけでなく、ファットファイブレーシングの代表として様々なドリフト仕様のコンペティションマシンを手がけてきた齋藤太吾選手が担当。

 

「僕の3号機のエンジンは、より高圧縮&高回転を目指してドライサンプ化された3.4リッター仕様になっているので、北斗のマシンは1号機とか2号機の仕様に近くなってますね」と齋藤選手。

 

 

「開幕までにテストを十分実施したわけじゃないし、まだまだ慣れませんね」と松山選手は言っていたものの、練習走行から好走を連発していた。

 

 

雨が降り、ウェット路面での争いとなった単走決勝でもその走りは衰えず、鋭い振り出しと安定した姿勢の走りを決め、GRスープラ勢としては川畑選手に継ぐ92.80点をマーク。8位で追走トーナメントへの進出を果たした。

 

 

追走トーナメントの1回戦では、S14シルビアに乗る村山悌啓選手と対戦。先行時は悪くない走りだったものの、後追い時に「限界がまだ掴めてなくて、坂道を降りて曲がったところで置いていかれちゃいました」と距離を離されてしまった事が敗因となって敗れてしまう。

 

開幕戦の結果としては追走トーナメントの1回戦で負けてしまったため、12位という最終順位になった松山選手だが「次のエビスは苦手ではないので、もうちょっと走り込んで上位を目指したいですね」と意気込みは十分。8月22日(土)〜23日(日)に福島県のエビスサーキットで開催される次戦では、さらなる活躍を見せてくれるだろう。

 

●TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO

 

【関連サイト】

D1公式ウェブサイト

https://d1gp.co.jp