「GRスープラ全グレードのブーストアップをテストしてみた!」ラスティー渾身のECUチューニングに迫る

ブーストアップ前提ならSZとSZ-Rにパワー差はない!

 

安全マージンを確保しつつ純正タービンを使い切る!

 

SZとSZ-Rの2グレードをデモカーとして導入し、GRスープラチューンに注力しているラスティー。筑波サーキットコース2000において、SZ-Rのブーストアップ仕様のタイム計測を行い、1分2秒703という好タイムをマークした実績を持つ。「ECUチューンとハイグリップタイヤ装着のみ」という、少ない手数で叩き出した好タイムに驚かされたことは記憶に新しい。

 

出力の測定には、ダイナパックを使用する。

 

そんなラスティーが、RZグレードのECUチューニングの完了を宣言。これにより、すでに製品化しているSZとSZ-Rを含めたGRスープラ全3グレードのブーストアッププラン『パフォーマンス・アップデート』を早くも確立させたのだ。

 

開発車両とラスティーの有田さん。

 

「やはり最新のターボエンジンはポテンシャルが凄いです。しかも、BMW製とあってハード面に余裕があるんですよ。国産車だと、燃料系とか排気系といったハード面で抑え込んでいる部分が大きいのですが、輸入車はECUで抑えている。実際、GRスープラは燃料系も排気系も十分にキャパがあって、ECUチューンだけで跳ね上がるようにパワーもトルクもアップします」とは、ラスティー有田さん。

 

ECUチューンに必要な読み出し/書き込みツールにはK-TAGを使用。

 

なお、今回紹介するECU書き換え前後の数値は全て、燃料系と吸排気系はノーマルのままで計測したもの。その上で有田さんが「最大のブーストアップ」と言う、純正タービンの実力を存分に引き出したものだ。

 

ちなみに「GRスープラは86やBRZのように“イジってナンボ”のクルマじゃなく、車格的にも“少ない手数で速さを引き出す”のが重要なクルマだ」というのが、有田さんの持論だったりもする。

 

GRスープラのECUはエンジンルームに設置されている。

 
「SZ-Rとエンジンとタービンが同じSZは、書き換えによってほぼSZ-Rと変わらないエンジンスペックになりますので、SZの魅力がグンと高まります。それに、ノーマルは上で詰まる傾向があったSZとRZも、ECUチューンによって高回転域まで気持ち良く吹け上がるようになるので楽しいですよ」。
 

 

ECUの書き換えは、エンジンルームにあるECUを取り外して、コネクタ部分にピンを差してK-TAG(データの読み込み/書き込みを行うツール)と接続し、チューニングデータに上書きしていく手順だ。OBDポートからの書き換えも不可能ではないが、それなりにリスクもある。GRスープラはECUの脱着が簡単なので、この方式を採用しているそうだ。それでは、それぞれのECUチューンによる出力変化を見ていこう。

 

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SZ【DB82】のパワーグラフ

 

ノーマル:(ブースト圧0.8キロ) 最高出力163.5ps/4567rpm/最大トルク30.3kgm/2158rpm
書き換え後:(ブースト圧1.4キロ) 最高出力271.4ps/5970rpm/最大トルク42.7kgm/2232rpm

※TCファクター1.0(ロス馬力補正無し)

 

GRスープラSZグレードのパワーグラフ。

 

ノーマルの最大ブースト圧を0.8キロとしてSZ-Rとの差が付けられていたSZも、ブーストアップによってSZ-Rの書き換え後とほぼ変わらないパワーを獲得。「SZは軽量なことが魅力ですし、SZ-Rより新車価格が100万円もリーズナブルなので、その差額で好きなホイールを買ったりするのもアリですね。ストリートしか乗らない方だったら、SZをブーストアップするのがオススメです」と有田さん。

 

高回転域でタレてくるSZの特性も、レブリミットの変更とともに伸びやかなものへと変更され、5500rpm付近では純正プラス約140psものパワーアップが確認できる。

 

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SZ-R【DB22】のパワーグラフ

 

ノーマル:(ブースト圧1.0キロ) 最高出力237.6ps/4656rpm/最大トルク39.3kgm/2461rpm
書き換え後:(ブースト圧1.4キロ) 最高出力287.0ps/5731rpm/最大トルク45.0kgm/2012rpm

※TCファクター1.0(ロス馬力補正無し)

 

GRスープラSZ-Rグレードのパワーグラフ。

 

SZよりもブースト圧が0.2キロほど高い設定のSZ-R。他2グレードに対して、もともと高回転域の出力特性が伸びやかで、それがノーズの軽さと相まって走りの素性の良さとなっていたことが分かる。さらに、その特性はECUチューニングによって強調され、レスポンス良く吹け上がっている様子がグラフから見て取れる。

 

「SZも同じですが、2.0LのSZ-Rは3.0LのRZに対してハンドリングが格段に良いんです。RZはトルクが太いのでクルージングは最高ですが、ストリートで踏み切れる感覚はSZ-Rの方が上ですね。輸入車を含めてこの価格帯のクルマでは、SZ-Rの性能はピカイチです」というのが、有田さんの評価だ。

 

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RZ【DB42】のパワーグラフ

 

ノーマル:(ブースト圧1.0キロ) 最高出力313.6ps/5244rpm/最大トルク51.7kgm/2353rpm
書き換え後:(ブースト圧1.2キロ) 最高出力385.0ps/5651rpm/最大トルク62.3kgm/2474rpm

※TCファクター1.0(ロス馬力補正無し)

 

GRスープラRZグレードのパワーグラフ。

 

GRスープラのトップグレードに位置するRZ。3.0Lの余りあるトルクは、ブーストアップにより最大62kgmをわずか2470rpmで発生。また、最高出力は385psとなるが、ロス馬力を加味した係数として一般的な1.15を掛けてみると、442psに到達することになる。

 

もちろん、これは最高出力が14%向上して388psを発生するRZのマイナーチェンジ仕様を大きく上回るものだ。有田さんは「このスペックなら、ラジアルタイヤで筑波の1分切りも富士の1分50秒切りも可能です。2000万円オーバーのGT-Rニスモと戦えますよ」とRZチューンの魅力を語る。

 

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SZ-RのB84エンジンと1JZエンジンの比較検証

 

1JZ:最高出力284.1ps/5248rpm 最大トルク43.9kgm/2182rpm
B48:最高出力287.0ps/5731rpm 最大トルク45.0kgm/2012rpm

※TCファクター1.0(ロス馬力補正無し)

 

ラスティーが得意とする1JZ-GTEブーストアップ仕様とSZ-Rブーストアップ仕様の比較。

 

これは、ラスティーが最も得意とする2.5Lエンジン『1JZ-GTE』のブーストアップ仕様と、SZ-Rの2Lエンジン『B48』のブーストアップ仕様を比較したグラフ。

 

500ccの排気量差がありながら、B48が1JZ-GTEと同等のスペックを発揮しているのだ。4気筒だけに瞬発力は有利とはいえ、低速トルクまでSZ-Rが大きく上回っているのは驚愕。「最新の直噴技術と吸気の可変バルブリフト機構が凄いんです」と有田さん。

 

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このブーストアップメニューは全グレード18万9000円。さらにラスティーの20周年記念ということで、20台限定の20パーセントオフキャンペーンも開催中なので、全GRスープラオーナーはラスティーに問い合わせを!

 

●取材協力:ラスティー 千葉県白井市冨士51-4 TEL:047-441-6226

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