「最高速400キロオーバーを記録した伝説の『お買い物』スープラ」JUNの英知を結集した最強チューンド【OPTION back number】

2001年にボンネビルスピードトライアルで、249.292mph (401.20km/h)という信じられない最高速をマークした“JUN AKIRA SUPRA”。現在は、日本で完全公認仕様へとリメイクされ、オーナーの街乗り仕様として活躍中だ。5速でもホイールスピンが止まらないという驚異のチューニングスペック、その全てを公開する。(OPTION 2002年6月号より抜粋)

 

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オーバー400キロを叩き出した世界最速のJZA80スープラ

 

2JZ改3.2L+T88-34Dタービンでトルク110kg/mをマークする

 

アクセルを踏み込むと、甲高い排気音とともにリヤが沈み込んだ。刹那、ブースト計の針が跳ね上がり、全く軽量化していない重量級ボディが弾丸のように加速していく。フルチューンの2JZエンジンがT88H-34Dタービンを回し切ることで得られるパワーは950ps。315サイズのSタイヤでも、熱が入っていない状態では5速までホイールスピンし続けるという驚異の戦闘力、ここで丸裸にしていこう。

 

 

まずエンジン。ボンネビルアタック時は、3.2Lまでスケールアップしたフルチューン2JZにTD07-25Gタービンをツインで装着した珠玉の1400馬力仕様だった。しかし、そのままではあまりにピーキーすぎて日本の公道には合わないため、タービンをT88H-34D(22cm2)シングルへと変更して950ps/110kgmへと出力をダウンさせたという経緯がある。

 

なお、エンジン本体はオリジナルの3.2Lカスタムキットを軸に構築し、ハイカム(IN&EX272度10.8mmリフト)やインナーシム化といったヘッドチューン、オリジナル補機類で武装している。エンジンマネージメントはF-CON Vプロが担当。熱対策で2気筒単位で冷却水を抜くシステムも完備する。

 

 

サージタンクはインファンネル式のワンオフで吸気管長も最適化。スロットルはVH45用だ。インジェクターは霧化効率に優れる多孔式の1000ccに置き換えられている。ラジエターは恐ろしいほど分厚い4層の完全特注品だ。

 

 

サスペンションは、エンドレスのジールスーパーファンクション車高調をベースにセットアップ。ストリートでの乗り心地も重視した硬すぎずに踏ん張る絶妙なセッティングだ。スプリングレートはフロントが26kg/mmでリヤが21kg/mm。アーム類はワンオフ&イケヤフォーミュラの調整式に変更。ブッシュはもちろんフルピロ化されている。

 

 

ブレーキはアルコンの4ポットキャリパーに355mmローターをセット。パッドはエンドレスMA22Bだ。

 

 

リヤのサスメンバーはリジットマウント。ちなみに駆動系は、HKSのGDクラッチPRO→ホリンジャー6速シーケンシャルミッション→TRDのLSDというレイアウトだ。

 

 

一方のインテリアは、軽量化やエアコンレスなどあり得ないというオーナーの拘りが詰まったメイキングが敢行されている。コクピットはスタック8100マルチメーターを装備。

 

 

グローブボックスにはトラストの排気温度計、排気圧力系、ブースト計がセットされる。

 

 

トランクにはバッテリー(左)やフューエルコレクタータンク(右)が鎮座する。ロールケージは10点式の特注品だ。

 

 

シートはドライバーズ側がレカロのSP-G、ナビ側が同じくレカロのSRIIIを装備。レーシングハーネスはCROWの4点式だ。

 

 

エクステリアはJUN伝統のイエローでオールペン。攻撃的なフロントバンパーはJUNオリジナルで、向かって右のネットの中には大容量オイルクーラーが装備される。

 

 

クーリングボンネットはJUNオート製。バルクヘッド側に確認できる盛り上がりは、TD07-25Gツインターボユニットとの干渉を避けるための“逃げ”だ。

 

 

サイドシルやフロアの左右を繋ぐ骨格には、発泡ウレタンによるボディ補強が行われている。ホイールは18インチのボルクレーシングTE37で、タイヤにはアドバンA050(265/35-18)を履く。

 

 

リヤディフューザーはRE雨宮のFD3S用をそのまま装着。リヤバンパーには、パラシュート効果の低減を狙ったベンチレーションが設けられている。

 

 

リヤウイングはJUN GTウイング改。1999年のニュージーランド最高速アタックに臨んだインプレッサと同様のものだ。マウント部だけ専用に作り変えられているが300km/hオーバーでも安定したリヤの挙動を生み出す。

 

 

ボンネビルでの死闘後、日本で車検対応用にリメイクされオーナーと共に余生を過ごすスーパーチューンド。オーナーが普段どのようなカーライフを過ごしているのか尋ねてみたところ、「買い物や通勤」という衝撃的な言葉が返ってきた。もはや、世界最速のお買い物グルマである。

 

●取材協力:JUNオートメカニック 埼玉県入間市狭山ヶ原松原102-1  TEL:04-2934-5335

 

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JUNオートメカニック

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