「750馬力のS30ZをNOB谷口が試す!」軽量ボディにRB30改3.4Lターボ仕様はジャジャ馬すぎる!
公開日 : 2020/02/28 11:00 最終更新日 : 2020/02/28 11:00
ロッキーオートが確立した快適&快速なネオ旧車を公道試乗!
獰猛さと快適さという相反する要素を両立させた超バランス仕様
独自の理論で、『気軽に乗れる旧車チューン』を確立した老舗“ロッキーオート”。このサンマルZはその粋ともいえるもので、RB30改750psを搭載しながらも、快適に街乗りできるスペックに仕立てられている。そんなロッキーオート自慢のチューンドを、レーシングドライバーの谷口信輝選手が斬る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「快適かつ快速、それでいながら旧車ならではの面白さも秘めたマシンだね」谷口信輝
いや、コレ、すんごく楽しいジャジャ馬。旧車特有の軽量ボディに750馬力なんて、危ないくらい面白いよ(笑)。
エンジンは、輸出用のRB30ブロックをベースに3.4Lまで排気量を上げて、タービンにはTO4Zをセット。RB26チューンでは不可能なトルク感を目指したというけれど、凄いね。F-CON Vプロでの綿密な制御も合間って、とにかくトルクフル。パワーフィールも強烈だ。しかしこのサンマルZの真骨頂は、ただのフルパワー仕様じゃなくて、ロッキーオート流のトータルチューンで巧みに作られているところ。
まず、ボディは一度ドンガラ状態にしてからフルレストアを敢行。その際にスポット増しやフレームを追加しているおかげもあって、旧車特有の剛性の低さ+ヤレは確実に改善されている。室内を覆い尽くすロールケージはやりすぎ感もあるけど、それがちゃんと機能しているから納得しちゃうね。
サスペンションはアラゴスタベースのロッキーオートオリジナル車高調で、アーム類はピロ化されている。補強されたボディがプラスに作用して、しっかりと足が動いているし、ストリートに最適な乗り心地と路面追従性能を実現していると思う。ブレーキも大型のブレンボで安心感があるよ。サンマルZに17インチっていうのも意外性があって良いね。
ドライバーズシートから見たコクピット周辺の印象は往年のサンマルそのものなんだけど、油圧のパワステとエアコンが装備されているから不思議な感じ。まるでレーシングチューンとストリートチューンがミックスされたような雰囲気って言うのかな。
いわゆるスパルタンな旧車チューンとはひと味違う。もちろん、細部まで綺麗にレストアされているのも好印象。旧車って室内がヤレているケースが多いけど、このくらい綺麗にされていると、潔癖(!?)な僕としては非常に気持ち良い。
細かいところでヘッドライトがHID化されているのも高ポイント。これだけでエクステリアがイッキに新しく見えるからね。
こんな仕様だから、ダラッと乗ると普通のクルマで、アクセルを踏むと凶暴に加速するチューンド。それでいてボディが軽いから意のままに操れる。そしてなぜか、旧車の味はシッカリと残っているからフェアレディZとしての楽しさや満足感が全く失われていない。こういうチューンドもアリ…というか、メチャクチャ魅力的だよ。
●取材協力:ロッキーオート TEL:0564-58-7080
【関連リンク】
ロッキーオート
- CATEGORY : TUNING(チューニング) パフォーマンスアップ ドレスアップ
|
|