「3.1L仕様の最強RBエンジンを搭載するC33ローレル」怒涛の低中速トルクでドリフトパフォーマンスが激変!

RB30ブロック+RB26ヘッドで大会仕様の超トルクフルマシンに進化!

 

3.1L化で低回転から使える余裕のトルクをゲット!

 

RBエンジン換装といえばRB25やRB26が一般的だが、このC33ローレルに搭載されているのは、輸出仕様にのみ存在した3.0LのRB30ブロックにRB26ヘッドを組み合わせた最強ユニットだ。

 

R32用フロントリップやR34用リアウイング、R33フロントバンパーダクトなど、エクステリアには各種GT-R純正パーツを流用。ボディカラーは日差しや角度によって色が変化して見えるNSXの限定色モンツァレッドパール。

 

オーナーはドリフト大会で好成績を収めるレベルの上級ドリフターだ。これまではRB26DETT換装仕様で戦っていたのだが、オイルパン割れをきっかけに、いきつけのチューニングショップ“テップス”でさらなるパフォーマンスアップに踏み切ったという。

 

 

そもそもドリフトシーンでのRB26仕様は、強度とパワーには優れるものの中間トルクが細いため、2JZに比べて人気がないのも事実。可変バルタイを活かした、RB25改26の方が扱いやすいという意見もあるほどだ。しかし、オーナーの『6スロ』や『ニーロク』といったエンジンへの拘りを加味すると、RB25へのダウングレードは選択肢外。そこで「中間トルクが欲しいならウチにあるRB30改3.1Lブロック使ってみる?」というテップス岩橋代表のアドバイスを受け、最強RBへの換装を決意したのだ。

 

ボア87φ×ストローク85mmで3.1Lまで排気量アップしたRB30改ユニット。ヘッドはRB26を加工流用している。

 

元々RB30ETはシングルカムの実用エンジンのため、ツインカム化するためにボルトのサイズアップやオイル&水穴の拡大などの加工を行った上でRB26ヘッドをドッキング。また、腰下にはアペックスの87φピストン(容積合わせのために上面をカット)やカーニングハム特注コンロッドで強化しながら、3.1L(3032cc)までボアアップしている。圧縮比は8.8:1だ。

 

テップス岩橋代表によると「排気ハウジングはRB25に比べると大きなサイズが必要」ということで、K27の3470MOJをチョイス。

 

組み合わせるタービンは、排気量の割には小振りなK27MOJ。パワーバンドは3000rpmから5000rpmと低回転寄りで、4000rpmでフルブースト(1.3キロ)に達するため、高回転域まで回さなくても必要十分なパワーを得られるようになったとのこと。最高出力は520ps&63kgmだ。

 

ブロック長が30mmほど長くなるため、パイピング等は延長している。溶接で継ぎ足されていることが分かる。

ヘッドカバーと接触する箇所をカットしてギリギリ閉まる状態。

 

RB30ブロックはハイトがRB26に比べて30mmほど高くなるので、それまで使っていたパイピング類はエンジン換装に合わせて延長加工。ボンネットも接触してしまう部分をカットして逃げを作っている。ちなみに、エンジンマウントは元のRB20用がそのまま使えるそうだ。

 

RB26純正スロットルも他の箇所に合わせて赤くペイント。

 

レスポンスに優れるRB26DETTTの6連スロットルはオーナーの拘りポイント。組み合わせるインジェクターはニスモの555ccだ。

 

制御は銀プロだ。エンジンスワップなどの大規模チューンの際にも書き換えで使い続けられる懐の広さもフルコンの魅力だ。

 

エンジンの制御にはHKSのF-CON Vプロ(銀プロ)を採用。これは以前のRB26仕様から使い続けているものだ。エアフロはLジェトロからDジェトロへと変更済み。

 

熱伝達率の高いアルミ製ラジエターは、レースなど風の当たる環境では真価を発揮するが、一般道の走行などでは水温が上がりやすいのだ。

 

熱量の増大に合わせて、冷却系はアルミ3層ラジエターを導入。本来は銅や真鍮の方が冷えると考えているものの、RB30化とともに『魅せるエンジンルーム』をテーマにしているため、あえてアルミ製をチョイスしている。また、岩橋代表のアドバイスにより、電動ファンから信頼性の高いR34用カップリングファンに変更しているのも見逃せない。

 

排圧と背圧の差が大きいほどタービンは回りやすいので、背圧を極力下げるメイキングがなされている。

 

大会のレギュレーションに合わせるべく触媒も装備。なるべく背圧を下げられるようにサイレンサー直前に移設されている。

 

RB26搭載時代からのOSフルクロスミッションを使用していたが、トルクが強大になっためファイナルの変更が必要になったとか。

 

ミッションはOS技研のフルクロスで、ギア比を最適化するためにファイナルは4.3に変更。なお、ファイナルギヤはコースに合わせて変更できるよう、4.1〜4.9までストックしているそうだ。

 

タイヤサイズはフロントが235/40−17、リヤが255/40−17。

 

大幅なトルクアップにより、タイヤチョイスも変化。使用するのはフェデラルRS-Rの255サイズだが、それでも過空転気味のためサイズ変更を思案中とのこと。

 

 

「ドリフトの楽しみ方がちょっと変わりましたね。これまでは回してナンボだったんですけど、このエンジンは低回転からトルクが出るため、走りに余裕が生まれました」と、オーナーもその仕上がりには大満足な様子。RBエンジンの常識を打ち破る実用トルク域の太さこそが、このドリフトスペシャルのキモなのだ。(OPTION2誌 2014年1月号より)

 

●取材協力:テップス 千葉県千葉市花見川区三角町596 TEL:043-258-7640