「走行22万キロオーバーのS2000でデモカー開発!」ユーザーの指針となるコムテック流エスニ2020年仕様の登場だ

公開日 : 2019/12/20 11:00 最終更新日 : 2019/12/20 11:00


ユーザーの指針となるリフレッシュ&アップデート

 

走り&スタイルともに洗練した構築したエスニのコムテック流2020年モデル

 

モデルデビューから20年が経過し、著しくコンディションが低下した車両も増えてきたS2000。そうした状況をどのように打開していけば良いのかをユーザーへ示すべく、あえて22万キロオーバーのAP1をベースにリフレッシュ&アップデートを図ってきたのが広島県のコムテックだ。

 

 

車両製作にあたって熊谷代表が追求したのは、走り込んだユーザーにとって手本となる扱いやすさと高いコストパフォーマンスの両立、そしてライバルに差をつける速さを手に入れるというもの。S2000は多彩なパーツやチューニングノウハウが揃っているが、キチンとしたプラン立てを行わないと予算ばかりが増大してしまいがち。そうなると、完成度は高くなるかもしれないがそれと引き換えにユーザーの手が届かない1台となってしまうだろう。

 

そこで、このデモカーは走りとスタイルアップの両方に厳選したノウハウやパーツを注ぎ込んでのチューニングを敢行。いわばコムテック流の令和版S2000、または“エスニ”の2020年モデルとも呼べる仕上がりとなっているのだ。

 

 

具体的にはエンジンはオーバーホール時に戸田レーシングのキャパシティアップ2350キットを投入し、低中速トルクを強化した300psに仕上げられた。ハイカムなどを投入して煮詰めていけば速さも引き出していけるが、ステージ問わずの扱いやすさと耐久性、コストパフォーマンス重視でカムはノーマルのままとしている。オーバーホールでコンディションを取り戻したミッションと合わせて余裕ある走りを引き出すのが狙いだ。

 

 

もちろん、こうした配慮はボディ補強やフットワークへも細やかに及ぶ。製作時にはドンガラ状態までバラしているので、突き詰めたボディ補強やジオメトリー変更も可能だったが、あえてそこには手を付けずにファインチューン。フロントはアッパーアームのボディ側へガセット追加などといった弱点対策を行いつつ、積極ストロークでマイルドかつコントローラブルなハンドリングを目指した。

 

車高調はオーリンズで、スプリングにはハイパコ(F17.9kg/mm R19.6kg/mm)を採用。リヤのサブフレームはAP2用ベースでコムテックがさらに補強したものへと交換するなど、多くのユーザーが取り入れやすい手法でアプローチしている。

 

 

扱いやすさに拘ったオールラウンダー仕様だからこそ、走りの安定感引き出しは命題。ソリッドローターがネックとなるリヤブレーキはFD3Sの17インチローターとRX-8純正キャリパーのコンビネーションで対処しつつ、オリジナルのブレーキダクトでフロント同様にフレッシュエアを導いていく。

 

 

また、見逃せないのはハイセンスなエクステリアアレンジだ。色褪せてしまっていたボディを光の当たりかたで発色が変化するロードスター純正セラミックメタリックでオールペンしただけでなく、開口部やボトムは漆黒感が強いトヨタ純正202ブラックで塗り分け。フル後期仕様としたレンズ類やバンパーと相まって、走行22万kmオーバーの個体とは信じられない、まさに2020年モデルと呼ぶに相応しいアダルトスポーティな1台へと大変身を遂げている。

 

 

タイプS純正バンパーには、フロントブレーキへフレッシュエアを送るオリジナルのカーボンエアダクトをプラスしている。

 

 

走りのポテンシャル引き出すワイドボディ化は簡単だが、S2000の2020モデルとして取り組んだためにナローボディをキープ。フェンダーツメ折りすら施さずに、9.5J×18+63のボルクレーシングTE37サーガへ265サイズのA052をマッチングした。

 

 

ロールケージやスポット増しは施していないが、ホンダがS2000に必要と判断して投入した補強と捉えてS2000CRに与えられていた補強バーを追加。CR同様のボルトオン装着が理想だったが、ボディ側へステーが用意されていないためワンオフ製作して対処した。

 

 

NSXタイプRのホーンボタンやシフトノブを与え、ノーマル然とした佇まいで洗練したインテリア。レースパックのダッシュデータロガーや追加メーターが走りを意識させるが、エクステリア同様にノーマルとの一体感へ配慮したインストールとする。

 

S2000を熟知するからこそのメニュー設定はさすがコムテック。コンディション低下へ悩まされているなら、コムテック流のリフレッシュで新車時以上の魅力を引き出してみてはどうだろうか。

 

●SPECIFICATIONS

■エンジン&ドライブトレイン:戸田レーシング2350キット、リンクG4+Fury、エアクリーナーボックス加工、J’sレーシングエキゾーストマニホールド、戸田レーシング触媒アダプター、CSOマフラー、戸田レーシングフライホイール&クラッチ、OS技研LSD ■サスペンション:オーリンズ(ハイパコスプリング F17.9kg/mm R19.6kg/mm) AP2用リヤサブフレーム(強化) ■ホイール:レイズボルクレーシング(9.5J-18 +63) ■タイヤ:ヨコハマアドバンA052(F255/35-18 R265/35-18) ■インテリア:モモハンドル、ブリッドビオス、スパルコシートベルト ■エクステリア:後期純正フロントバンパー/リヤバンパー/ヘッドライト/テールランプ、トヨシマクラフトサイドステップ、ボルテックスGTウイング、無限カーボンボンネット、K1ラボハイフロートランクスポイラー

 

●取材協力:コムテック 広島県福山市神村町2107-2 TEL:084-939-5780