「レアなスープラターボAにさらなるパワーを!」限定500台のグループAホモロゲモデルを2JZ化して楽しむ!

パワーと耐久性を求めて7Mから2JZにスイッチ!

 

ECUと各種センサー類は7M用をそのまま使用

 

フロントバンパーの3連ダクトや、ソリッドブラックとされた専用ボディ色&ホイールが与えられたMA70スープラ3.0GT“ターボA”。88年にグループAのホモロゲモデルとして発売された500台の限定車だ。

 

 

エンジンルームに収まるのは型式こそ7M-GTEだが、Dジェトロ化が図られ、大容量タービン&インタークーラーや専用カムシャフト、大径スロットルなどを装備。ベース車に対してプラス30ps/1.5kgmの270ps/36.5kgmを誇った。

 

「ただ、これからチューニングしていくことを考えると7Mは、まず設計が古いのでパワーに対する耐久性に問題が残りますし、純正パーツの供給状態にも不安があります。たしかに“このエンジンだからこそターボAとしての価値がある”という考えも分かるんですけどね」とは、YSRの青海代表(※)。

 

事実、このターボAオーナーも7Mのままチューニングしていくかどうか? 半年以上も悩んだそうだが、最終的にはパワーを求めたいということで2JZ換装に踏みきった。

 

 

ベースは2JZ-GE。ターボでなくNAを選んだのは、ピストンクーラーこそ付かないが、シリンダーブロックやクランクシャフト、コンロッドが2JZ-GTEと共通でパワーに対する耐久性が十分だから。エンジン本体がノーマルでも700psくらいまで対応してくれる。また、最初からタービン交換を考えていたため、2JZ-GTEでは純正タービンが無駄になるというのも、あえてNAをチョイスした大きな理由だ。

 

 

これにワンオフEXマニを介してT78-33Dタービンを装着。面白いのはターボ化にともなう圧縮比ダウンの方法で、なんと純正ヘッドガスケットを重ねて使っているのだ。

 

「2JZはすでにノーマルでメタルガスケットが入っているので、これを使わない手はありません。もともと厚さは1.2mmなのですが、もうひと組のノーマルガスケットを分解して、上と下に1枚ずつ重ねる。これで厚さが1.6〜1.7mmとほどよい感じになって、圧縮比が10:1から9:1に下がるんです。しかも、これまで吹き抜けたことは一度もないので、ハイブーストにもキッチリ対応できますよ」とのこと。

 

 

なお、エンジン換装はJZA70のフロントサスメンバーを移植した上で行われている。燃料系はGT-Rポンプと650ccインジェクターで容量アップ。冷却系についてはラジエターはノーマルのまま、トラスト16段オイルクーラーが装着されている。

 

 

インタークーラーはGT-Rサイズのトラスト3層コアをベースにサイドタンクを作ったもの。ナンバープレートを移設して、3連ダクトがしっかり機能するようになっている。バンパーの開口部面積が大きいため、冷却性能は高そうだ。

 

 

また、エンジン換装しながら、各種センサーを移植することで7M用ECUをそのまま使い、eマネージで燃調を補正している点にも注目したい。これによって、ノーマルECUへの依存度を高めることで安定した制御を実現するのと同時に、メインハーネスを引き直す手間も省いているのだ。

 

この仕様で、最大ブースト圧1.2キロ時に480psを発揮。長い目で見た場合7Mだと耐久性に不安が残るパワーも、2JZなら余裕で対応してくれる。

 

 

一方、足回りはビルシュタイン車高調に、フロント12kg/mm、リヤ10kg/mmのスウィフトスプリングが組み合わされる。また、ブレーキはフロントのみトラスト4ポットキャリパー&ローターで強化。

 

 

ホイールは18インチのグラムライツ57マキシマム。フロント8.5J+25、リヤ10.5J+22(スペーサー5mm)で、順に235/40、265/35サイズのアドバンネオバが装着される。

 

 

運転席を囲うようなデザインとされたダッシュボード。追加メーターはデフィ製で右側にブースト/排気温/燃圧計が、左側に水温/油温/油圧計が並べられる。また、駆動系は1JZ用ベルハウジングを使って7M用ミッションをドッキング。クラッチはOS技研ツインプレートに交換されている。

 

 

チューニングを楽しみつつ、好きなクルマと長く付き合いたいなら、新しいエンジンに載せ換えてしまうのも選択肢のひとつというわけだ。(※青海氏の体調不良によりYSRは閉店しています。)