「スカイライン400Rの潜在能力はGRスープラ以上か!?」老舗ショップの速攻チューンドに緊急試乗!

エスプリの400R速攻ブーストアップ仕様を試す!

 

最終的には600馬力のハイチューンスペックを想定!

 

「400Rの可能性はGRスープラ以上!?」。最近、チューニング業界で囁かれている噂だ。

 

400Rとは、新型スカイラインのトップグレードに与えられたネーミングだ。405psを発揮する3.0L直噴ツインターボエンジン“VR30DDTT”や、回帰した丸目4灯テールなど興味深いパッケージを有したスポーツセダンの筆頭である。

 

 

話題性からGRスープラ一色になるかと思いきや、この400Rに期待するメーカー&ショップは意外と多いようで、あちこちで納車の話を聞く。三重県の老舗チューナー“エスプリ”もその一社だ。待望の日産チューニングベースということもあって即買い。そして納車されるやいなや、即ECUの解析に乗り出し、すでにブースアップの段階まで開発は進んでいる。

 

 

「スープラにも興味はあったけど、トヨタ製というよりBMW製だったので躊躇していたところ、日産から400Rが登場。“ノーマルで400psに耐えるATなら、温度管理してやればチューニングしてもいけるはず”と考えてデモカーに導入したんよ」とは、エスプリの前川代表。

 

 

チューニングはECU解析を先行。現状、スピードリミッターを解除し、ノーマルでは立ち上がり近辺で抑えられているというブーストを上げるなど制御マップを変更。ピークブーストは、ノーマルでブースト1.1キロのところ、ブースト1.2キロまでアップ。元々タービンは飽和に近い状態のためピークは約10psしか伸びていないが、中間域の特性が良くなっているそうだ。エスプリのシャシダイでピークパワーは446.1ps。最大トルク63.4kgmをマークしている。

 

 

前川代表の話では、エンジンブロックがクローズドデッキなのでハイパワーにも耐えられそうとのこと。一方でタービンはポテンシャルをかなり使い切っていそうなので、500psオーバーを狙っていくならタービン交換が必要という見解だ。

 

 

サスペンションはまだノーマルなので車高も変更なし。リヤに装着されているスポイラーはエスプリで製作中の試作品。今回は間に合わなかったが、フロントリップも製作中だという。

 

 

タイヤはブリヂストンのポテンザRE-12Dでサイズは純正と同じ245/40-19(前後)をセット。ホイールもポテンザ最新のSW005で純正と同サイズだ。

 

 

ブレーキはサーキット走行に対応するためにエンドレスのパッドに交換、ローターは純正を使いつつ放熱性を上げるためにドリルド加工を施した。

 

 

シートはサーキット走行用に運転席のみブリッドのフルバケットシートZETAIIIに交換。それ以外はストック状態だ。

 

 

400Rの純正インタークーラーは配管を短くしてレスポンスを重視した水冷式だ。ただし、吸気温度が高いということでエスプリではオーソドックスな空冷式に変更予定とのこと。

 

 

エンジン・トランスミッション、ステアリング、サスペンションなどはモード切り替えで好みに合わせて味付けを変えることができる。また、自分の好みの組み合わせを記憶させることも可能だ。

 

 

ミッションは7速ATでパドルでのシフト操作も可能。パワーに対するキャパシティがどのくらいあるのかは不明だが、エスプリではATクーラーを導入して限界域を見定めていく予定だ。

 

 

VDC(ビークルダイナミクスコントロール)はボタンの長押しでキャンセルできるが、アクセルON時のトラクションコントロールは解除できても、アクセルOFF時の姿勢制御などは完全にはキャンセルできないようだ。スポーツ走行用には、完全解除パーツの開発が望まれる。

 

エスプリでは600psを最終目標にチューニングを進めていくそうだが、今回はそんなチューンド400Rを富士スピードウェイに持ち込み、フィーリングチェックを敢行。ドライバーは佐々木雅弘選手。全開&限界領域のサーキットインプレッションをお届けだ。

 

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フラットなトルクがあって、どこから踏んでも暴力的じゃなくジェントルな加速ができるエンジンだね。いや、かなりパワー感あるよ。ステアリングの“ステア・バイ・ワイヤ”はレスポンス遅れとかはないし、ダイレクト感もある。ただし、限界領域でのインフォーメーションが伝わりづらい。そこだけは残念だ。

 

 

重量級の4ドアセダンなので最大ロール角は大きいけど安定傾向。ただし、振り回したいサーキット走行においては、ブレーキングからターンインのところで、電子制御…トラクションコントロールみたいなものが過敏に介入してきて、ドライバーの意図とクルマの動きにズレが生じる。この辺りをチューニングで改良できれば、限界域をもっと楽しめるようになるはず。

 

今回はウェット路面だったけど、タイムは2分7秒973。まずまずじゃないでしょうか。スカイライン400Rは、元々の狙いがサーキットをギンギンに攻めるというよりは、高速クルージング系の路線だろうから、その点ではすごく速くて楽しいクルマだと思う。エンジンもそういう特性だしね。

 

●取材協力:エスプリ TEL:0593-70-8080

 

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