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「日産GT-R純正ホイールのスポーク数がどんどん増えている理由はなぜ?」知られざるホイール開発の裏話

GT-Rに相応しい軽量性と高剛性を追求したデザイン変更

 

スポーク数は多い方が良いという結論

 

 

国産最強のハイパフォーマンスカーR35型“GT-R”。世界最高峰のハイパフォーマンスえを支える純正ホイールは、知っての通りアフターホイール界の雄「レイズ」が製作している。

 

 

革命的な回転鍛造工法によって産み出された20インチの1ピースホイールは、1本11.6kg(初期モデル/フロント)という超軽量を実現しつつ、キメ細かな鍛流線が備わることにより圧倒的な強度も確保している。

 

まさに、レイズが技術の域を集め開発した超軽量&高剛性を誇る鍛造1ピースモデルなのだが、これまでに3度のモデルチェンジを敢行していることをご存知だろうか。

 

 

前期モデル(2007年〜2010年モデル)は、無骨で力強いイメージを持つ7本スポーク仕様だった。コンケイブが効いたデザインが受け、チューニング業界でも他車種への流用が流行ったほどだ。

 

 

2010年末のビッグマイナーチェンジ(2011年モデル/中期型)でホイールもデザインを一新。エンジン出力が480psから530psまでパワーアップしたことを受け、さらなる高剛性化&軽量化(1本マイナス920g)を求めて細身の10本スポークへと進化したのだ。

 

 

2016年末に登場した2017年モデル(後期型)では、ついにスポークデザインから個性的なラフメッシュへと大幅なリメイクを敢行。ただの意匠変更ではなく、前モデルから1本あたりマイナス240gを達成したという。

 

 

そして、発表されたばかりの2020年モデルでは、ついに完全なメッシュデザイン化へと踏み切った。これにより、前モデルからさらにマイナス140gを実現しつつ、歴代最強のホイール面剛性の確保に成功したという。

 

 

「個人的に、見た目は5本〜6本スポークが好きなんですけどね。でも、開発していくなかで気付いちゃったんです。剛性を確保しながら軽くしようと思うと、スポークの本数は多い方が良いって。だから2017年モデルで15本スポークにして、2020年モデルでは20本にしたんです」。そう語るのは、GT-Rの開発エンジニアである日産自動車の田村宏志氏だ。

 

 

続けて「軽いだけのホイールは簡単に作れるんです。そこに剛性を確保するのが難しいんだけど、細くてもスポーク数を増やすことがその解決策だったわけです。FIA-GT3車両も、6本から9本に変えたらイッキに剛性が上がりましたからね」。

 

田村氏の話を伺っていると、アフターホイールの世界においても多スポーク化が今後のトレンドになっていく気がしてならない。

 

●取材:HARUMI Night’19 JUNE(OPTION LAND主催セミナー)