「アメリカの本気を感じる魔改造EG6シビック!」チルトボンネットの奥にK24改2.6Lフルチューンユニットが鎮座する! | web option(ウェブ オプション)

「アメリカの本気を感じる魔改造EG6シビック!」チルトボンネットの奥にK24改2.6Lフルチューンユニットが鎮座する!

日米を股にかけるホンダ車チューンのトレンドセッターによる改作!

 

チャレンジすることに重きを置くプロスピリットの集大成

 

 

エンジンスワップの本場であるアメリカのホンダ乗りの間でK型エンジンを換装する“K-Swap”はすでにトレンド化しており、プロのFFドラッグシーンではもはや定番になりつつある。カリフォルニア州サンディエゴにある『Autofashion USA(オートファッション・ユーエスエー)』のボス、フレディ・フェルナンデス(写真中央)が製作したEG型シビックも、今から3年前に早々とKスワップを実現させていた1台だ。

 

 

当時、フレディがターゲットとしたのはコンペティションの世界ではなく、カスタムカーの見本市として全米ナンバー1の規模を誇るSEMAショー。エンジンルームに収まるK24の存在をさらに際立たせる手法として着想を得て、速攻で実現してしまったのがフロントエンドを一体化させたクラムシェルフードだった。

 

 

バンパー、ヘッドライト、純正フェンダー、ロケバニのワイドフェンダーとスポイラー、ボンネットなどをまるっと一体化させ、前向きにガバっと開くインパクト絶大なフロントヒンジシステムを考案。ドラッグレーサーのワンピースカウルのように完全に取り外すことも可能で、整備性もちゃんと確保されている。

 

 

そのようにフレディが手の込んだオリジナルのクラムシェルフードとフロントヒンジを実現させようと思ったのは、以前にOPTION誌で取り上げたロバート・チュウのNSXを製作したのがきっかけ。もともと前ヒンジが採用されているロケットバニーのワイドボディキットをNSXに組み付けた経験をもとに、SEMAに出展するシビックにも目玉として採り入れようと思いついたワケだ。

 

 

具体的には、オリジナルのフロントヒンジを実現するために、エンジンルーム自体に大きく手を入れてある。コアサポートの役割も果たす鋼管フレームとインナーフェンダーを設け、K24型エンジンと6速MTはハスポートのKスワップ用マウントで支持する。

 

 

もちろん、カスタマイズはそれだけに留まらず、K24エンジンはBC(ブライアン・クロワー)のストローカーキットで排気量を2.6Lにアップし、オープンデッキ構造のブロックにはAEBSのスリーブが内蔵されている。大容量インジェクターを備えるオリジナルの燃料系も構築。制御にはホンダータのECUとライワイヤーのハーネスが採用されている。

 

 

足回りは理想のローダウンを実現するべく徹底チューン。ホイールは、鍛造ワンピースで旧車にマッチするディープリムを実現したボルクレーシングTE37V、タイヤはファルケンのアゼニスRT615K+を組み合わせる。フロントにはウィルウッドのビッグブレーキも装備。リヤのサブフレームを強化するASRのブレース、理想のジオメトリーを追求できるPCIやFCSのアーム類も導入している。

 

 

ハウス・オブ・カラーの塗料を使用したブルーのカスタムペイントは、フレディの盟友でもあるブッダ・コンセプト・デザインが手がけ、内装のアルミパネルやダッシュボードも共同で製作した。

 

 

室内はダッシュボードとメータークラスターをはじめ、ラゲッジルームやドア内張りにはアルミで製作したワンオフパネルを採用。メーターとして機能するのは8インチのタッチスクリーンだ。スパルコのシートやステアリング、ハイブリッドレーシングのシフターを装備。一度ドンガラにされたボディにはオリジナルのロールケージが網の目のように張り巡らされ、荷室部分にNukeパフォーマンスのコレクタータンクがマウントされている。

 

 

そうして完成したシビックは2017年のSEMAショーで見事にデビューを飾り、フレディが率いるオートファッションUSA主催のイベントVIP FESTでもお披露目。トレンドを先取りし、強烈な個性を発揮したことで話題をかっさらった。

 

 

「完成するまでは正直うまくいかないことも多くてストレスが溜まったけど、無事にSEMAに出すことができてうれしかったよ。じつは今度はタイムアタック仕様に作り変えようと考えていて、プロジェクトが進行中なんだ。詳細はまだ秘密だけど、はやくサーキットを走らせたいね(笑)」と語るフレディ。つねにトレンドの先を行くクリエイションを実現させる彼だけに、ただ速いだけのシビックにならないことは確実。どんな進化を遂げるのか今から楽しみである。

 

PHOTO:Akio HIRANO/TEXT:Hideo KOBAYASHI