パッと見はスタイリッシュなZ33ロードスター…しかしその実は老舗が仕上げた420馬力の鈴鹿サーキットSPL!

公開日 : 2019/03/06 14:30 最終更新日 : 2019/03/06 14:30


鈴鹿スペシャルとして盛り込んだノウハウの数々

 

ワンオフロールケージでロードスターを安全に走らせる!

 

このZ33は、かつてエスプリが「鈴鹿サーキットを楽しみたい」というオーナーの依頼を受けて作り上げた1台。こう書くとよくあるサーキット仕様のマシンと思うかもしれないが、少々趣を異にしている。それは、このZ33がクーペではなくロードスターというところが大きい。

 

 

一般的にオープンボディのクルマでサーキットを走ろうとした場合、安全上必ずロールケージが必要だ。鈴鹿サーキットも例外ではなく、ロールケージ未装着のオープンカーの走行は禁止。しかし、意外なことにZ33ロードスター用のロールケージはどこのメーカーからもラインアップされていなかったりする。

 

 

そこで、エスプリはまずロールケージのワンオフ製作からスタート。もちろん、ただ作れば良いという考えはエスプリにはない。剛性から視認性の高さまで徹底的に追求し、専門メーカーのロールケージと比べてもまるで見劣りしないものを仕上げてきた。

 

 

そして、VQ35DEは街乗りでの扱いやすさを考慮して、ハイコンプ化した上でスーパーチャージャーを装着。約420psという、鈴鹿サーキットを楽しむのに必要にして十分なパワーを確保する。また、もともとのATから6速MTに換装したこともポイントで、あらゆる角度から“自らマシンを操る楽しさ”を追求しているのだ。

 

決して派手ではないが、様々なノウハウが詰め込まれたZ33ロードスター。老舗らしい拘りを随所に見ることができる1台となっている。

 

取材協力:エスプリ

 

エスプリがリリースする高圧縮ピストンを用いてハイコンプ化し、さらにHKS GTS7040スーパーチャージャーキットを組み込んで鍛え上げたVQ35DE。圧縮比は11.5:1だ。ちなみに、このピストンはノーマルボア径と同寸なので、シリンダーブロックを加工することなくノーマルピストンと入れ替えることが可能。

 

ワンオフ製作したスチール製ロールケージは至る所に補強ステーが入れ、高い剛性を確保。その上で、運転を妨げないよう取り回しも工夫している。また、フルカバードタイプのロールケージカバーも特徴のひとつ。

 

エスプリが得意とするGTウイングは鈴鹿サーキットを走る上で必需品。翼端板やステーの空気抵抗まで配慮した設計で、中高速域のダウンフォースと整流効果を高める。Z33クーペ用のステーをワンオフすることでロードスターへのマッチングが図られている。

 

マフラーはアミューズのR1チタン。パワーアップに貢献するのはもちろんチタンならではの美しい輝きに加え、その乾いたサウンドはロードスターだからこそ拘ったセレクトと言える。

 

冷却パーツなど、サーキット走行に必要な補機は全て装着。特にデフオイルの温度が上がりやすいZ33にとってデフオイルクーラーは必須で、サーキットを走るならたとえノーマルエンジンであっても最優先したいアイテムだ。