ドリフト系チューナーがドリ車ベースに「フェアレディZ(Z33)」を推す理由とは!? | web option(ウェブ オプション)

ドリフト系チューナーがドリ車ベースに「フェアレディZ(Z33)」を推す理由とは!?

ドリ車ベースとして重要な「安く手に入ってとにかく壊れにくい」を満たした逸材!

 

スーパーメイドはオリジナルエアロを開発!

 

シルビア・180SX主体にハイパワー・ハイスピード化の進むドリフトシーン。高騰する車両価格やチューニングコスト、なにより街乗りやドリフトを気軽に楽しめない状況を悩んでいたスーパーメイドの吉田さんが『クルマ遊びの原点回帰』としてチョイスしたのは、タマ数豊富で車両価格も手頃なVQ35DEが搭載されるZ33前期モデルだった。

 

 

もちろん、Z33を選んだのは車両価格の手頃さだけじゃなく、モデルデビューから15年が経過しているとはいえ古さを感じさせないスタイリング、排気系と冷却系さえ手がけておけばNAのままで十分走りが楽しめるポテンシャル高さも含めての判断。大きなドリフト大会で上位の狙うというのはキビしいかもしれないけど、このマシンならあらゆるシチュエーションでクルマを楽しむことができると睨んだわけだ。

 

 

というわけで、エンジョイドリフトという新たなトレンドをリードすべく、デモカーとして用意したのはZ33ロードスター。アダルトスタイリッシュなボディラインにスポーティなスパイスを効かせるオリジナルエアロも用意し、オープンエアの開放感を楽しみながらドライブからドリフトまで楽しめるオールラウンダーな1台へと仕上げている。

 

ノーマルでもトルクフルなVQ35DE、さらにロングホイールベースで落ち着いた挙動となるZ33は、ドリフトビギナーにも安心の逸材。スーパーメイドのデモカーのセットアップを通して、エンジョイドリフト仕様のメイキングを見ていこう。

 

取材協力:スーパーメイド

PHOTO:MIZUKAWA PAPA

 

ノーマルのスタイリングだとのっぺりした印象も生じるが、ボリュームあるボンネットやエッジの効いたリヤウイング、フェンダーダクトのアクセントなどでバランス良くメリハリを効かせているため、アダルトさとスポーティさがバランスされた一台に仕上がっている。ソフトトップもワインレッドで張り替え、クローズスタイルもバッチリだ。

 

エンジン本体はペイントついでにインマニ内部の研磨をおこなったものの、コンピュータすらノーマル状態。HRに比べてかったるいとされるDEだが、スロットルコントローラーを装着するだけで走りのフィールは格段に高まっていく。なお、ドリフトに関してはトルクフルなエンジン特性を活かし、早めにシフトしていくスタイルだ。

 

フロントスポイラーはネットオークションで販売されていたノーブランド品。フィッティング悪さをカバーすべくキャップボルト固定としたレーシーイメージにあわせ、放熱性とフェイスインパクトを両立させた三連ダクトのエアロボンネットと20㎜ワイドフェンダーを新たに製作した。ちなみにオイルクーラーへの導風効率を高めているバンパー中央の三連ダクトはスーパーメイドの汎用アイテムだ。

 

冷却効率とルックスを追求していくと大胆なボリュームになってしまったというエアロボンネット。ラジエターやオイルクーラーのクーリング性能を高めるため、ダクト上部には走行風での引き抜き効果を高めるガーニーフラップ形状が与えられた。

 

Z33向けの社外フロントフェンダーはダクト付きしか存在しなかったため、20㎜ワイドフェンダーを製作。ノーマルのフロントバンパーへマッチングするように、フロント側をナチュラルに絞り込んでいるのもポイントだ。フィン付きダクト、フェンダー後方のエッジ感がサイドセクションの好アクセントとなる。

 

ワイド&ローなスタイリングイメージへ導くサイドステップは、シルビア・180SXで人気の汎用張り出しユーロカナードをマッチングさせたもの。ホイールベースが長くなる分だけZ33ではストレッチ加工必須となるが、実用性重視で多少腰高な車高でも物足りなさをカバーできる好アイテム。

 

クーペ用で製作されているためロードスターでは多少の削り加工が必要となるが、流線的フォルムに鋭角に跳ね上げた形状がスパイスとなるリヤウイング。ノーブランドのリヤアンダーとともにキャップボルト固定としているが、製品は両面テープ装着が可能だ。

 

街乗りからサーキットまでオールラウンドに楽しむというコンセプトゆえ、カーナビやETC、ドラレコまで備えた快適インテリア。サーキットでのドリフト時はオープンNGになるため、オープンスタイルでドリフトをキメるべくクーペ用を加工してロールケージをインストールした。

 

Z33はステアリングの切れ角が少なく、振り出し後に深いアングルを維持することが難しい。そこで、大幅な切れ角アップを可能にするMAXドリフトのスーパーアングルキットを投入。車高を落としていくほどにキャンバーがついてしまうリヤはTディメンドのイージープロで補正した。

 

フロントは20㎜ワイドで9.5J、リヤはワンオフ叩き出しで11JのマイスターL1を装着。走りを考えるとバネ下は重くなるが、エンジョイドリフトのコンセプトはスタイリングも重要項目。それゆえボリュームあるボディに負けない足もとの深みを優先した。

 

スーパーメイド吉田さん

「シルビア・180SX主体でハードチューンが進む現状を打破したいと考え、ノーマルでも280psでスタイリングもいいZ33前期に注目しました。大会上位や速さを狙うのではなく、快適な街乗りとドリフトを共存させるエンジョイドリフトに仕上げるならフットワークメインにセットアップするだけですし、コストパフォーマンスはバツグンですよ! 唯一のネックはタイヤが積めないことくらいですかね」

 

Z33前期でドリフトを楽しむためのポイント

フルノーマルでもワインディングをハイペースで走れば、油温130℃へ簡単に到達してしまうVQ35DE。それゆえラジエター&オイルクーラーは必需品だが、走行風が当たりにくいドリフトではオイルクーラー背面に電動ファン装着が効果的だ。効率よく放熱できるボンネットダクトと相まって、温度不安は一切なし。

 

予期せぬ介入でスポーツ走行の邪魔となるABSだが、Z33はイグニッションも絡んだ一体型ヒューズを採用している。イグニッション部だけ通電させた状態に加工すればOKだが、そのままではチェックランブ点灯状態となるため、吉田さんはサーキット走行時のみ加工ヒューズへの交換を推奨している。

 

ノーマルの3.5ファイナルでは軽快さが物足りないため、3.9ファイナルへと変更。4.3という選択肢もあるが、それだとスポーツ走行時に楽しいものの市街地走行でシフトチェンジが忙しくなってしまう。3.9ファイナルなら市街地走行はもちろん、スポーツ走行時もトルクフルなエンジン特性とマッチして好フィールだ。