4G63搭載のランエボを今から買うならどの型式がオススメ? ウィークポイントは? カンサイサービスに聞いてみた! | web option(ウェブ オプション)

4G63搭載のランエボを今から買うならどの型式がオススメ? ウィークポイントは? カンサイサービスに聞いてみた!

今から狙うなら第3世代ランエボのCT9A(7〜8MR)一択と考えるべし!

 

チューニングはリフレッシュと同時進行になることを覚えておこう!

 

本格派4WDスポーツでは、インプレッサと人気を二分するランエボ。その中でも平成13年から販売された第3世代のランエボ(CT9A/エボ7~8MR)は、熟成を重ねてきた4G63を搭載する最後のモデルであり、信頼性と潜在能力の高さが際立つチューニングベースとして、未だに多くのチューナーやユーザーから支持されている。

 

 

ランエボチューンを得意とするカンサイサービス向井さんは「予算など選択の制約はあると思いますが、年次改良のエボリューションモデルなので、内容的には熟成された高年式、エボ7をベースにしたチューニングがオススメだね。可変バルタイ(MIVEC)の4G63エンジンはホントに素性がいいからね。コストとパフォーマンスのバランスで選ぶのであれば、エボ8のMRも見逃せませんね。同じCT9Aでもボディ剛性の見直しを図ると同時に、アルミルーフの採用といった軽量化も実施され、ボディの作り込みが大幅に進化しています」と断言。

 

 

そんなCT9Aに対し、カンサイサービスでは「手に入れた愛車の状態を見極めるのが先決」と、独自の車両点検メニューを展開。パワー&トルク測定、実走行によるフィーリングチェック、コンプレッション測定、高性能スコープを使ったエンジン内部の状況把握など、点検箇所は60項目以上に及ぶ。

 

オーナーがエンジン不調を訴えている場合、まずは燃調、プラグ、燃料ポンプの不具合を疑う。とくに燃料ポンプはガソリン残量が少ない状態でハードに走るとエアを吸い込み、吐出量が落ちやすい。このあたりもパワーチェックでエンジンを全開まで回してみて、あぶり出されることが多い。

 

 

購入前に確認しておきたいところでもあるが、コンプレッション測定や内視鏡による点検でダメージが確認されれば、オーバーホールは不可避。2.2Lへの排気量アップという選択肢もあるが、ストリートユースが前提なら、ボーリング加工を施して0.5mmオーバーサイズ鍛造ピストンを組み込む2.0L強化仕様が主流だ。

 

エンジン本体がNGというクルマは多くはないが、純正タービンは距離や乗りかたで消耗が進んでいるケースも多い。そこで点検メニューではサクションパイプを外し、ガタやオイル漏れの有無を確認する。初期モデルはアクチュエーターがサビで固着しブースト圧が上がらないというトラブルも多いが、こちらは水の浸入を防ぐキャップを搭載した対策品が用意されている。

 

 

また、CT9A特有のトラブルとしては、AYCの作動不良が挙げられる。AYC本体の不具合のほか、トランクルームに格納されているオイルポンプが原因であることも多く、初心者が普通に街乗りしている程度では気付きにくいトラブルだが、これではランエボの本領が発揮できない。不調時はどちらも新品ASSY交換が定番となるが、さらにカンサイサービスでは、AYCに関してはキャンセルして機械式LSDに発展させるための専用リヤLSDもラインアップしている。

 

いずれのパートでも、不具合やダメージがあれば修理やリフレッシュを優先するのがカンサイサービスの基本スタンス。「まずは不具合を解消してからチューニングを進めていくべき」と考えるからこそ、点検メニューやリフレッシュプランの充実に力を入れているのだ。

 

取材協力:カンサイサービス

 

INSPECTION(検査)のススメ

シリンダー内壁やピストントップの状態をチェックするため、高価な小型高性能スコープを導入した。柔軟なチューブスコープはシリンダー内部で側面に向けることや、カメラ機能による撮影も可能なので、致命的なダメージを発見した場合は撮影してデータとして保存し、画像を見せながらお客さんに現状を伝えることができる。もちろん、コンプレッションチェック、ブローバイの確認、試乗によるフィーリングチェックも行うがこの内視鏡スコープがあることで、確度の高いエンジン判定が可能なのだ。

 

車両点検で使用する点検記録簿は、項目や細部の仕様変更を重ねてきたオリジナル。各項目は5段階で評価し、状態などの細かな注釈が書き込まれている。車高や装着パーツなど、中古で購入したオーナーが知らないスペックや状態も詳細に検証し、要交換や要注意といったアドバイスも行ってくれる。

 

エンジンメニューも豊富に用意するが、ストリート仕様では社外の0.5mmオーバーサイズ鍛造ピストンを用いたリフレッシュがスタンダード。その際にヘッドをASSY交換すれば、MIVEC仕様に発展させることもできる。ちなみに撮影車両は東名2.2L+GCG GTX3076Rタービンで構成し、536psを発生する。もちろん不調のないエンジンならオーバーホールや内部パーツの交換が必須というわけではないのでご安心を。

 

純正タービンは経年によるガタが進行しやすいため、車両点検ではオイル漏れとともに入念にチェックを行う。また「高回転域の吹けが悪い」といった兆候がある場合は、燃料ポンプの吐出量低下などが疑われる。

 

対策品では水の浸入を防ぐキャップを採用しているが、対策前の純正アクチュエーター(初期モデル)はサビが発生して固着するケースが多い。ブースト圧が上がらなくなるなどの不具合があれば、まずは対策品であるかどうかを確認したい。

 

純正タービンに不具合があった場合に、リフレッシュを兼ねたステップアップとして選ばれることが多いGTIIタービン。CPUチューンと同時に進めれば、ポン付けでも大幅なパワーアップが期待できる。背圧が下がるので同じブースト圧でもタービンやエンジンへの負担の少なくスムーズなフィールが得られる。ただし、ダメージや劣化のあるエンジンから無理なパフォーマンスを引き出すようなチューニングはご法度だ。

 

 

カンサイサービスではAYCのデフキャリアに組み込みができるオリジナル専用リヤLSDをラインアップ。AYCのトラブルが発覚した場合、修理ついでに機械式にアップグレードする選択肢もある。ちなみにサーキット走行を想定しているなら、まずはクラッチ交換などと同時にフロントの機械式LSDを導入するのがセオリー。

 

AYC本体のトラブル以外で、AYCの作動不良の原因になるのがオイルポンプ。トランクルームに駆動オイルのポンプが設置してあり、定期的にオイルの減りなどをチェックしておきたい。

 

エボ8MR以降ではボディ剛性が大幅に見直されているが、エボ8以前のモデルではヨレやネジレが気になる。タワーバーやフロア下に装着する補強パーツでも十分な効果は得られるが、根本から剛性を改善するのであれば、オリジナルのリフレッシュバー(ロールバー)の導入も検討したい。

 

購入したユーズドカーに車高調が組み込まれていたとしても、劣化や消耗が進んでいれば、当然ながらオーバーホールや新品交換などの優先順位が早まる。取材車両にはHKSのマックスⅣSPをベースにサーキット仕様に仕立てたKansaiスペックが組み込まれ、サスペンションブッシュの打ち換えやピロ化なども徹底されていた。