RX-7(FD3S)「ブーストアップ仕様」と「タービン交換仕様」の違いをパワーチェック検証!

公開日 : 2019/02/03 14:40 最終更新日 : 2019/02/03 14:40


低速トルク域ではブーストアップ、高回転域ではタービン交換に軍配が上がる!

 

ブーストアップとタービン交換仕様を比較

 

ロータリーを手掛けて30年という歴史を持つRSパンテーラ。研究熱心な人柄で知られる代表の佐藤さんは、これまで様々な仕様のFD3Sを手掛けてきた。近年では3ローターNAエンジンを換装するプランをコンプリートメニュー化するなど、ロータリーの色々な楽しみ方を提案している。

 

ここで紹介する2台のユーザーマシンは、そういった意味では非常にスタンダードなスペックだ。いずれも6型ベースとなるエアポンプ付きの合法ストリート仕様。同社の豊富なノウハウにより、末長く乗り続けられるマシンに仕上げられた。

 

 

まずイエローの方は、純正タービンのブーストアップ仕様だ。燃料ポンプを275L/Hに変更した上で現車合わせセッティングを行い、最大ブースト圧0.9キロ時に340psを発揮する。クーリングパーツのVマウント化も実施しており、水温や油温も安定しているのでスポーツ走行も存分に楽しめる。

 

 

対してグレーのスピリットRの方は、TO4Sシングルターボ仕様だ。長く使えるように、タービンには独自の加工を施した。Vマウント化されたエンジンはF-CON Vプロで制御することで、最大ブースト圧0.85キロ時に360psをマークしている(いずれもダイナパック計測)。

 

ちなみに、両仕様のパワーグラフを比べてみると、それぞれの特性の違いがよく分かる。低速トルクの立ち上がりのよさは純正のほうが早く3200rpm付近でピークトルクを引き出している。ただし、中~高回転域でのパワーの伸びはタービン交換仕様に軍配が上がる。シングルターボならではのフラットなパワーカーブを描いている。

 

いずれも甲乙が付け難い魅力があるし、それぞれに良さがある。走るステージや予算を吟味して自分に合った仕様を選びたい。経験豊富なRSパンテーラなら、理想の1台に仕上げてくれること請け合いだ。

 

取材協力:RSパンテーラ

 

ブーストアップ(赤線)は過給圧の立ち上がりが早い。低回転域からトルクフルで街乗りでの扱いやすさがある。ただし、シーケンシャルツインターボならではの段付きがあるのは否めない。対してTO4Sタービン仕様(緑線)は中回転域からフラットにパワーが立ち上がっているのが見て取れる。サーキット走行などでの気持ちよさに繋がるはずだ。ちなみにグラフは両車に近いスペックを重ねたものなのでご参考まで。

 

RSパンテーラ 佐藤さん

「ロータリーはチューニングやセッティング次第でその特性は大きく変わります。それだけに走るステージやオーナーのライフスタイルに合わせた仕様にすることも、FD3Sと長く付き合うためには重要なことだと思います。もちろん、好みというのは人それぞれですから、期待に応えられるようその引き出しは常にたくさん用意していますよ」

 

純正タービン@ブーストアップ仕様

シーケンシャルツインを活かして低速域から俊敏に立ち上がる!

ブーストアップでも十分な速さを狙えるのがFD3Sの美点。シーケンシャルツインターボ化により、低回転域からストレスのない加速が味わえる。コスパもいいが、さすがに古い年式になってきたので、ブーストアップの前にまずはメンテナンスが必要と心得たい。

 

マフラーはRE雨宮製。足回りはオーリンズ車高調で、フロント12kg/mm、リヤ10kg/mmのスプリングを組み合わせる。フロントバンパーはFEED製だ。

 

HKSレーシングサクションによりレスポンスアップ。燃料ポンプはサードの強化品に交換済み。

 

ラジエターはDRLアルミ2層タイプ。こちらは薄型コアで抜けがいいから水温が下がると評判!

 

ダッシュボード上に追加メーターを3連マウント。シートは真っ赤なブリッドのフルバケを選択した。

 

パワーFCで制御。最大ブースト圧は0.9キロと控えめに設定。エンジンやタービンの負担を抑える。

 

ホイールはエンケイのGTC01の17インチ。これにハンコックのベンタスRS-3を組み合わせた。

 

 

TO4Sシングルタービン仕様

高回転までフラットに吹け上がる加速感を堪能できる

シングルターボ化のメリットはパワーのみならず。シーケンシャル制御に関するトラブルから開放されるのもポイントだ。低速トルクが落ちるのは否めないが、そのぶん中~高回転での伸びが期待できる。ターボ車らしい刺激的な加速は、一度味わうと病みつきになる!

 

HKSハイパーマックスダンパーでほどよくローダウン。ホイールはアドバンの18インチで、外装はあえてのノーマルバンパー仕様。渋さが際立つ!

 

エアポンプを外さずに装着できるのもHKS TO4Sタービンキットの魅力。RSパンテーラでは独自にエキゾーストハウジングを加工し、耐久性を向上させている。

 

HKSのVマウントキットで冷却効率を引き上げる。最大ブースト圧は0.85キロと控えめなのでエンジンへの負担も少ない。

 

エンジンマネージメントはF-CON Vプロ。佐藤さんの手により、緻密な現車合せセッティングが施される。

 

FRP製のワイドフェンダーもオリジナル。純正然とした仕上がりながら10Jサイズのホイールが収めることが可能。

 

ブレーキはブレンボの6ポットキャリパーに330mmローターという組み合わせ。強力な制動力を手に入れた。