BNR32の良さを引き出すノーマルリファインという最適解 | web option(ウェブ オプション)

BNR32の良さを引き出すノーマルリファインという最適解

トップチューナーによる第二世代GT-R補完計画

 

徹底リフレッシュを行いベースポテンシャルを引き上げる

 

BNR32の誕生からすでに30年が経ち、そのチューニングアプローチも熟成の域に達している。そんなBNR32を扱いやすく、さらに“ストリートで最高のパフォーマンスを味わえる仕様”を作り上げるために、そのファーストステップを施したのが緑整備センターだ。

 

 

基本的に過激なパワーを求めてチューニングを行うのではなく、ノーマルのパフォーマンスを底上げするのがその目的。そのためエンジン内部には手を加えず、吸排気とそれに伴うフューエル系、エンジンマネージメントの刷新が行なわれている程度。燃焼環境を現代流のアイデアで改善することで324psまでパワーアップを果たしている。

 

もちろんこれだけのメニューで一新するとなると、ベース車のコンディションに頼る部分は大きい。そのため劣化した各部をリフレッシュするのは必要な基本作業なのである。

 

 

エンジン周りと同様に、サスペンションもリフレッシュを兼ねたチューニングポイント。とくにブッシュは純正品をベースに、ポイントごとに強化品をプラス。アラゴスタベースのオリジナルサスペンションと組み合わせることで、コーナーでの安定性を大幅にアップさせている。

 

車両全体のバランスを欠いてまでパワーに固執するのではなく、ストリートで気持ち良く、さらに快適に走るためのGT-R。もちろんさらにパフォーマンスを目指すとしても、下地がしっかりと出来上がっているので、以降のチューニング効率がアップすることは間違いないだろう。

 

取材協力:緑整備センター

 

補修を兼ねたシリコンホースやパイピングを除けば、ほぼノーマルに近いエンジン周りはチューニングカーっぽさは少ない。ノーマルの良さを引き出すコンセプトは、性能だけでなくスタイリングも重要な要素と言えるのだ。

 

2018年流のリフレッシュではバッテリーサイズの小型化も重要。コンパクトで軽量なリチウムイオンを使用することで、ノーズ部の軽量化を果たし、旋回性も高められている。

 

エアクリーナーはノーマルボックスを利用しながらスポーツフィルターに交換。導入エアの温度を抑えながら十分な吸気環境を確保している。エアフロセンサーは定番のR35用を組み合わせる。

 

排気系はフロントパイプから出口まで、オリジナルの製品をセット。エンジンの正常稼働には欠かせない吸排気環境と理想的な点火、それに合わせたコンピュータのセッティングが行なわれている。

 

足回りはオリジナルセッティングのアラゴスタ製車高調をセット。ノーマルから50㎜程度のローダウンが施され、高すぎず低すぎずのベストバランスを狙う。さらにアッパーリンクを調整式に変更し、タイヤ接地の左右差をなくしている。

 

ブレーキはエンドレスと共同開発したGT-R専用キットを装着。ストリート向けのローターサイズはフロントに355mm、リヤに330mmを組み合わせ、エンドレスの鍛造キャリパーによって剛性感も高められている。走る、曲がる、止まるの信頼性をキッチリと高めているのだ。

 

足元には鍛造アルミホイールの最高峰と呼ばれるボルクレーシングTE037 6061を装着。圧倒的な軽量ホイールは車体の動きを軽快かつシャープに変身させてくれる。車体作りひとつひとつも現代の最高レベルを投入することで、BNR32が現代スペックで蘇るというわけだ。

 

緑整備センター 内永さん

「第二世代GT-Rが現役の頃は車体のバランスを無視したパワー合戦が繰り広げられていましたね。でも今の時代はバランスを重視したチューニングが必須。そのための下地作りがこのGT-Rに施されたメニューです。これをベースに、さらにパワーをプラスするのも良いですし、このまま楽しむという考えにも対応しています。とくに燃圧を高めることで、ガソリンの霧化を促進するため、パワーと共に省燃費性能にも貢献しているのは、今どきのチューニングと言えますね」