【FRマーチ(K12) 2016spec】SR20DET縦置き&完全FRレイアウト化を果たしたドリフト仕様! これぞ「マーチの皮をかぶったシルビア」だ!! | web option(ウェブ オプション)

【FRマーチ(K12) 2016spec】SR20DET縦置き&完全FRレイアウト化を果たしたドリフト仕様! これぞ「マーチの皮をかぶったシルビア」だ!!

フロアは歴代シルビアとマーチの合体仕様! インパクトはもちろん走りも追求!!

 

 

苦節3年物語、FRマーチついに爆誕!

 

先に言っておくと、オーナーの三好さんはクルマ関係の仕事をしているわけじゃない。ただのドリフト好きだ。とはいえ、全てを自作したくて工場を借りてしまうほどだから、ちょっと変態系なのかもしれない。

 

 

このクルマを作るに至った経緯を簡単に説明すると、家族用にCX-5を新車注文するも納車1ヶ月待ち。つなぎに6万円でマーチを買うんだけど、しばらくしてディーラーから「納車が早くなりました!」との連絡が…。そして使い道がなくなったマーチを見てピンときた。「カッコいいドリ車はいくらでもあるけど、かわいいドリ車はなかなかいない! コイツをベースにやるしかねー!」と、車検を切ってマーチFR化計画がスタートしたのである。

 

ドナーに使ったのは、自身がかつてD1ストリートリーガルで走らせていたPS13ワンビア。もったいないなーと思っちゃうけど、このクルマは書類を紛失しちゃってて、どうしようもなかったそうな。さらに調べていくとS13系とマーチはホイールベースが45mmていどしか違わないことが判明! やり方によっては、走りの性能をシルビアなみにすることもできると三好さんは判断した。けっしてハッタリ仕様を狙ったわけじゃないってわけだ。

 

 

メイキングは、エンジンやミッション、そしてフロアまわりはほぼシルビアとなっている。このフロアのシルビア化がキモで、フロントセクションはS14とS13の合体バージョン(サスタワーはマーチ)、センタートンネルはS13、リヤセクションはS14をそのまま使うことで、シルビア用の前後メンバーやミッション、燃料タンクの設置位置で悩まずに済むからだ。

 

また、作業のキモとなるペラシャに関しても、当初は外注での短縮加工が必要と思われていたけど、RPS13後期(ABS付き)のペラシャがほかのモデルよりも短くてFRマーチにドンピシャでフィット! ほぼポン付けで駆動系の改造を終えることができたそうな。

 

 

「マーチ純正のボディパネルを使うという自己レギュレーションでスタートしたんですけど、そのこだわりのせいでシルビアのボディを何回も切り貼りするハメになったのが大変でした…。それとメンバーなどのセンター出し。溶接を繰り返すうちにボディが歪んでどうやってもセンターが出なかったんです。アライメントでごまかしましたけどね」と苦労を語る三好さんだけど、素人が仕事の合間にここまでの作業をひとりでやり遂げたんだから、やっぱスゴイ。

 

 

ちなみに三好さんには忘れられない2大事件があって、ひとつは燃料タンク&メンバーが倒れてきて、右足のふくらはぎに直撃→肉断裂で全治1ヶ月になったこと。もうひとつは、サンダーでパイピングを研磨しているときに歯が暴れて顔面に直撃→計8針縫う大けがを負ったこと。そう、この魔改造マーチは文字どおり血と汗と涙の結晶なのである!!

 

「走らせてみたら、S13やS14とは違ってS15に近いかんじでした。剛性感がメチャクチャあって、なぜかトラクション性能も高い。そのせいで縦に飛ばないから今後改善していきます! あ、外装もビシッと仕上げたいですねー」だなんて話を聞いちゃうと、今後の進化に期待大。いずれは、このFRマーチでドリフト大会への参加も狙ってるみたいだし楽しみすぎる!!

 

(ドリフト天国2016年7月号より抜粋)

PHOTO:Mitsuru Kotake

 

 

ハブはシルビアのため114.3の5穴。あわせるホイールはマッドヴァンス(7.0J-16 +35)でタイヤはフロントにR1R、リヤがケンダだ。サイズは205/45-16を通しで履いている。

 

リヤセクションはS14からまるっとブッた切って合体。リヤをS14にしたのはメンバーをボルトオンさせるためと、燃料タンクもそのまま流用できるからだ。

 

フロアパネルは切った貼ったの連続! 三好さんが指差している鉄骨あたりを境に、内側がシルビア、外側がマーチとなる。つまりフロアトンネルはそっくりシルビアってわけ。ちなみに、鉄骨は補強という意味と燃料ラインの保護という意味も持つ。

 

当初ペラシャは短縮加工を考えていたんだけど、知人に相談したところ180SX後期のABS付きがほかのモデルのペラシャに比べて10mmくらい短いという事実を知った。それを使ってみたところドンピシャでハマったんだ。ミッションはOSの3速クロスだ。

 

フロントの足まわりはメンバーごとシルビアを移植。車高調はワンビア時代に使っていたGPスポーツのGマスター、ナックルは新川流スペシャルで切れ角を大幅に増やしている。

 

フロントのサスタワーはマーチ純正がベース。しかしシルビアよりもマーチのほうがタワー間がかなり幅広で、そのままショックを取り付けると鬼ポジキャンになってしまう。走りを考えると最低でも5度のネガキャンは欲しかったため、ロアアームを6cm延長しているのだ!「タワーをシルビアにすれば良かったと後悔した部分ですね。そのせいでオバフェンをつけなきゃいけなくなったし…」とは三好さん。

 

エンジンはGT-RSタービン+ポンカムで360psを発揮するSR20DETをブチこみ。エンジン後端は10cmくらいバルクヘッドにめり込んでいるんだけど、そのままではプラグ交換すらままならないため、ダッシュボードをはずしてエンジンまでアクセスできるようにしている。なお、エンジンルームとダッシュボードの間にはちゃんと鉄板の仕切り(脱着式)を設けているから熱が室内に入ってくることもないそうな。

 

ロールケージはワンビア用をベースに加工。こう見ると室内の雰囲気はそのまんまマーチだよね。メーターはシルビア用だけどパネル&カバーがマーチ純正だから違和感なし。パワステやラックはシルビア用を使う。そのままではラックの長さが足りなかったため延長加工している。

 

三好さんは配線などの電気系統には弱いそうで、配線加工は妥協。エンジンをふくめて主要どころはシルビアのコンピュータを使い、ドアロックやウインドウ操作用としてマーチのコンピュータも生かしている。そのためキーシリンダーがふたつあるのだ!