【J&K TWIN CHARGED GT-R】RB26DETTに遠心式スーパーチャージャーをドッキングさせたツイン過給システムを搭載!

GT-SSツインターボとGTS8550スーパーチャージャーのダブル過給!

 

 

エンジン回転に追従する遠心式スーパーチャージャーはターボとの相性もバツグン

 

RB26DETTの特性として言われるのが、レーシングエンジンのような高回転型。ハッキリ言うと低速域のトルクが薄いというわけだ。

 

これは、ストップ&ゴーの多い市街地走行ではストレスの要因…。そこで、HKSの過給機の特性を知り尽くしたJ&Kの神保さんが、積極的に展開した仕様がツインチャージャー。

 

実際にその「低回転域の底上げ」の効果は大きく、2JZや13B、SR20エンジンなど、多くのツインチャージャー仕様が製作された。この車両も5年ほど前に製作されたものだ。

 

 

ところで、ツインチャージャーの特性はと言うと、ピークパワーは装着されたタービン(もしくはスーパーチャージャー)のどちらかの最大キャパシティに依存、中間域の過給特性を改善し、トルクバンドを下方向に大きく広げていくというもの。

 

ピークパワーが同等であっても、軽く1000rpm以上パワーバンドが増えることで、実用域で体感加速性能は著しく向上するのだ。

 

ところで、このGT-RはGT-SSタービンでパワーを上げ、Vカムで低回転域のトルクアップを目指してきたが、それでもまだ低回転域のトルク不足を感じていたのだという。

 

当初は次に2.8Lへの排気量アップを考えていたが、その効果の程度はすでにわかっていたため見送り、新たな仕組みとして注目の遠心式スーパーチャージャーによるツイン過給方式を選ぶことになった。

 

 

そして、可変バルタイ+GT-SSツインというパワーユニットとのバランスを考慮して組み合わされたスーパーチャージャーはGTS8550。

 

システムとしては吸気側は、タービンで過給した吸気をさらにスーパーチャージャーに送り込む直列過給、低回転から大量にエンジンに吸気が入る(=トルクが出る)ことで一次背圧も高まりタービンのレスポンスもアップするという。

 

また、エンジンの状況によってはふたつの過給で送られる吸気の圧力が高まりすぎる領域も発生するため、余圧は吸気パイピングからリリーフ、吸気管内を過給状態で循環させることで、アクセルオン時に素早くエンジンに吸気が押し込まれ、レスポンスの向上につながっている。

 

このように、スーパーチャージャーによる低速からの過給効果に加え、ターボラグ解消の効果が狙えるのもツインチャージャー仕様の魅力。車重が重いことなどエンジンのトルクとレスポンスが欲しくなる街乗りマシンにはピッタリの仕様ということができるだろう。

 

 

 

 

スペック

エンジン:RB26DETT改(530ps)HKS GT-SSタービン×2、GTS8550遠心式スーパーチャージャー、Vカムシステム、鍛造ピストン、コンロッド、F-CON Vプロ、インタークーラー、EVC-S、オイルクーラー、ブローオフバルブ、280L/h燃料ポンプ/HPIラジエター/カンサイサービス タワーバー

ドライブトレイン:HKS LAクラッチ

フットワーク:HKS ハイパーマックスダンパー

ホイール:BBS LM

タイヤ:アドバンネオバAD08(275/30-19)

インテリア:レカロSR7バケットシート

 

 

エンジン左前方にレイアウトされたスーパーチャージャーはGTS8550。2種類の過給機のバランスから最大出力は欲張らず500ps+αに目標設定。低回転から異次元とも言えるトルクを発生させると同時に、各部のパイプ径、エキゾーストの容量、加圧リリーフなどを組み合わせてバランスを取り、それぞれの過給機の特性差異によるトルク変動を安定化させる。2500rpmから完全加速体制に入る感覚は従来のRB26チューンでは達成できなかったものだという。タービンはGT-SSツイン。

 

RB26にとって、可変バルタイのVカムシステムも排気量アップに近いフィールの得られるアイテム。低速トルクが向上の効果は大きいが、ツインチャージャー化による低回転域の向上はそんなものではないとのこと。

 

これまで製作したツインチャージャー仕様の中で最もレイアウトに苦労したのがRB26だという。完成状態を見るとスッキリと装着されているように見えるが、じつはプーリーやオルタネーター、カップリングファンのオフセット変更など狭いスペースでのつじつま合わせに苦慮したそうだ。

 

エンジンの制御はVカムシステムまで含めてF-CON Vプロ。ブーストコントロールはツインチャージャー化される以前から装着されていたEVC-Sだ。制御面ではスーパーチャージャーの過給特性とターボの過給特性の差となる部分を考慮し、2つのシステム間のバランスをセットアップすることがポイントになる。

 

マフラーは東名パワードのエクスプリームTi。メインパイプ89φのマフラーだが、2次背圧のコントロールと音量調整を兼ねてECVバルブで一部径を絞る。保安基準に適合させるため、HKSのスポーツキャタライザーを装備している。

 

オーナーが普段乗れるようにと、シンプルに仕上げているGT-Rだが、レカロSR7&ワンオフ張り替えされた純正ステアリングなどでレッドのアクセント色が入れられている。ホイールはBBSのLM、タイヤは275/30-19のアドバンネオバ。

 

 

J&K神保さん

「大きなタービンを装着してピークパワーを求めるのはカンタンですが、低速域が犠牲になってしまいます。ツインチャージャーはトルクバンドが広がることで質感が高く街乗りも楽なパワーチューンを提供できるのが魅力ですね」

 

取材協力:ジェイアンドケイ