【チューナー列伝】PHOENIX’s POWER・横山耕治 -Kouji Yokoyama- 【レジェンドが語る主張と展望】
公開日 : 2018/10/27 14:43 最終更新日 : 2018/10/27 14:43
激動のチューニングシーンを最前線で闘い抜いてきたトップチューナーに、チューニング業界の展望を語ってもらった。今の時代に何を感じ、これからの時代に何をすべきか…。そのメッセージから未来のチューニングシーンを読み抜いてほしい。
PHOENIX’s POWER@横山耕治
フェニックスパワー福井店 福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 ☎0776-67-2980/フェニックスパワー京都店 京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 ☎0774-48-1157
「パーツメーカー、エアロメーカー、そしてショップが横の繋がりを持ってチューニング技術を磨くべきだろう」
R35GT-Rが10年目を迎えようというタイミングでビッグマイナーチェンジを迎えたことや、86/BRZという幅広いニーズとユーザー層を持つベース車両が登場したこともあって、チューニング業界はまだまだ20年以上は保っていけると思っています。
ただ「チューニングできるクルマか否か」の二極化は、これまで以上に進むと思います。そのキモとなるのがエンジンコンピューター。分かりやすいところで言うと、86/BRZのチューニングが流行ったのは、ECUがスバル製だったことが大きいんです。
スバルECUはルネサス製マイコンを使用していて、これは工作機械などに広く使われているもののため、ソフト解析がしやすい。もし、トヨタ製のECUだったとしたら、カスタムチップの解析ができず、チューニングの盛り上がりは迎えていなかったでしょう。
現行型のスカイラインターボやシビックタイプRターボのボッシュ製ECUもおなじく解析が難しいのですが、ECUによってチューニング“できる/できない”という色分けができてしまう。ここは克服しなければならないポイントになってきますね。
そして、これからの業界に望むこと。
大手のチューニングパーツメーカー同士だったり、エアロパーツメーカーとだったりが、横の繋がりを持って欲しいんです。インタークーラーやオイルクーラーのレイアウトが共通化され、それに対応するエアロバンパーが増えれば、ユーザーがパーツやエアロを選ぶ楽しさを提供できるハズです。そうすれば、ユーザーもさらにチューニングに興味を持ってくれるでしょう。
チューニングショップの企業集団である我々RH9としても、ますます技術レベルを高めていくべく、新たな試みを行っています。86/BRZに関しては、ハイレベルなデータをお客様に提供するべく、加盟店でECUチューニングの情報共有化を行っています。この動きはさらに、過給機チューンにも対応させていきます。さらにRH9として86/BRZ用のオリジナルエアロや車高調、ブレーキキットの開発も行っていくつもりです。ぜひご期待ください。
フェニックスパワーの86/BRZチューニングはすでに成熟段階にあると言っていいだろう。それは高速周回路での最高速テストで313.68km/hをマークしたことからも証明されている。
R35オーナーのタービン交換への欲求に応えるため、フェニックスパワーが用意したのが、オリジナルのGTIII改タービン。従来は250万円くらい掛かっていたブーストアップからタービン交換へのステップアップを、130万円ほどで完結させることが可能と、非常に高いコストパフォーマンスを誇る。
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