【チューナー列伝】Mine’s・新倉通蔵-Michizo Niikura- 【レジェンドが語る主張と展望】

2018/10/24 08:23

激動のチューニングシーンを最前線で闘い抜いてきたトップチューナーに、チューニング業界の展望を語ってもらった。今の時代に何を感じ、これからの時代に何をすべきか…。そのメッセージから未来のチューニングシーンを読み抜いてほしい。


Mine’s@新倉通蔵

マインズ 神奈川県横須賀市林5-7-25 ☎046-857-3313

 

「CPチューンはまだ始まったばかり。純正の進化に順応するべく解析・開発を続けていく」

 

 

チューニング業界の展望ということだけど、クルマもファッションと同じで、人が「人とは違う個性」を求める以上、チューニングは絶対になくならない文化だよ。クルマ好きにとっての“自分なりの生き方の主張”なわけだし、その欲求に応えていくのがショップの役割だと思っている。

 

マインズのチューニングに対するスタンスはこれからも変わらないよ。ユーザーが年齢を重ねれば趣味や嗜好も変わるだろうし、仕様が引き返せなくなるようなチューニングはオススメしない。パワーがあればいい…というのではなく、クルマのトータルバランスを重視することがモットー。チューニングは自由だけど、ウチのこの考えはブレることなく貫いていくよ。

 

そして、マインズはコンピューターチューンで有名になったわけだけど、現状、皆さんはコンピューターチューンの進化が落ち着いた印象を受けているかもしれない。しかし、自動車メーカーがどんどんECUを進化させて、制御を複雑化してきている今、ますます解析や開発に力を注がなくてはならないと思っているよ。これは使命みたいなものかな。

 

また、最近はマーチやノートみたいなコンパクトカーのチューニングにも力を入れているけど、マインズはこれからもGT-Rが主軸なことは変わらない。BNR32は手に入らなくなった純正部品も出てきているんだけど、そういったレストア的な要素も含めて、GT-Rは徹底的に面倒を見ていけるショップでありたいよね。

 

そして、日本を代表するチューニングベースであるGT-Rだから「死ぬまでに一度は乗ってみてよ」って、お客さんにも言っているんだよ。

 

実際に、そんなハナシから手に入れたっていうお客さんも多いんだけど、何か作業をする前には必ず、メカニックやボクが試乗するようにしているよ。そうしてお客様が見抜けないクルマのコンディションを把握して、次にやるべきことの提案をしているんだ。

 

ちなみに、300万円とか500万円とかを掛けて、いちどにクルマを仕上げるのが正しいとは決して思わない。チューニングっていうのは“ひとつひとつ”を積み重ねて、その変化を楽しむのが一番なんだよ。

 

だから、GT-Rに限らずどんなことでも相談して欲しい。70歳になろうが80歳になろうが、ボクの感性が失われない限りは、チューニングに携わっていくつもりだからさ。

 

 

エンジンコンピューターチューニングの第一人者として知られる新倉さん。VX-ROMはマインズの代名詞的なチューニングパーツであり、性能と信頼性の高さから絶大な支持を受ける。新倉さんは「コンピューターチューニングはまだ始まったばかりの文化」と語り、さらなる進化と可能性があると言う。

 

もうひとつのマインズの代名詞がGT-Rチューニングだ。パワーだけに特化せず、走る/曲がる/止まるのバランスを追求するのがマインズ流。このBNR34は「軽量化なし&ラジアルタイヤ装着」で、排気量2.6LのままでGT2530ツイン仕様の600psを発生させ、筑波サーキットを59秒台でラップする速さを有する。