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【エンジン別3ステップチューニング】NISSAN VR38DETT編【Tuned by フェニックスパワー】

ENGINE SPEC(STD)

形式:V型6気筒DOHCツインターボ

ボア×ストローク:95.5×88.4(mm)

総排気量:3799(cc)

圧縮比:9.0

最高出力:570ps/6400rpm

最大トルク 64.6kgm/3300〜5800rpm

 

※スペックは2017モデルのもの

 

 

 

超絶パワーを軽々と実現できるユニットは無駄のないパーツチョイスが重要!!

 

 

R35専用として設計されたVR38DETTは、初期モデルこそ480psだったが、ブースト設定やECUデータが変更され、2017年モデルでは570psまでポテンシャルアップを果たした国内最強のハイパワーユニット。一基ずつ手組みした上に、性能チェックから慣らしを経て出荷される体制により、カタログスペックを下回らない完成度の高さを誇る。

 

そんな、量産エンジンとは思えないほどのこだわりが注がれる名機がゆえ、フェニックスパワーでは1stステップでノーマル制御の甘さを解消するECUチューンを採用。吸排気はノーマルのまま、ブーストアップまでECU制御で行なうお手軽チューンだが、615psへとピークパワーを上乗せするだけでなく、ブースト特性の最適化で中間トルクも格段に増して乗りやすくなる好メニューだ。

 

なお、ノーマルタービンは650psの風量を持つが、インジェクター容量としても650ps付近が限界領域。そのため、2ndステップには後々のステップアップもカバーする排気チューンを投入し、640psへとまとめ上げた。

 

ちなみにVR38は850ps&100kgm付近までエンジン本体ノーマルでも問題なく通用するタフネスさを持つ。そうした特性を活かすべく、3rdステップではトラストTD06SH-20Gへのタービン交換を提案。エンジンチューンなどで、さらにパワーを引き出す環境が整った際にも、タービンサイズを変えることなくブーストを高めるだけでステップアップ対応させられる、発展性を備えているのもポイントだ。

 

このように、手を加えるほどに頼もしいポテンシャルが引き出せるVR38だが、忘れることなく早期ケアすべきはミッションだ。DCTオイルクーラーで油温管理するのはもちろん、初期摩耗で生じている鉄粉を清掃することでソレノイドのトラブル発生も解消しておきたい。

 

なお、ミッション自体は800psオーバーにも対応可能だが、オイル管理とともにソレノイド&フィルターの定期洗浄が、VR38チューンの耐久性&信頼性の向上へ欠かせないことを覚えておこう。

 

 

サンプル車両

GT-R[R35]

VR38DETTはR35のために開発された国内有数のハイパワーユニット。3.8Lの排気量で、車重を感じさせないトルクフルさと、風量あるタービンをレスポンス良く回せる機敏さを併せ持つ。

 

 

指南役

フェニックスパワー 横山耕司さん

「VRはフルノーマルでもトルクは十分ありますし、高回転までしっかりと回すことができる。それだけ素性がいいからこそ、ちょっと手を加えるだけでさらなるポテンシャルを不安なく手に入れられる懐深さが魅力ですね。だからこそ、圧巻のパワーが引き出せる3rdステップまでに、フットワークやブレーキの強化も必須ですよ」。

 

 

1st STEP

ECUセッティング

目標出力:615ps

コスト:約18万3000円

構成パーツ:フェニックスパワー・オリジナルアプリケーションCPUデータ

 

横山’s VOICE

「ブーストを素早く立ち上げて低中速トルクを強化するとともに、ブースト圧1.5キロ仕様でパワーもしっかり引き出す、1stステップのECU書き替えは効果バツグンのコスパメニューです。ノーマルの排気環境だと多少詰まり気味にはなりますが、排圧上昇によるタービンへの負担は問題ありません。万人向けを意識しなくてはならないノーマル制御の甘さを解放するだけで、十分なポテンシャルアップが味わえますよ。また、ラジエター性能が優れているので、チューニング時に配慮が必要な水温・油温に関しても心配無用なのがいいですね」。

ECU書き替えのみで615psが狙える1stステップ。2017モデル以外はスピードリミッター解除にミッションCPU書き替えも必要となるが、それでも6万5000円プラスで収められる。この段階でソレノイド清掃&フィルター交換を実施し、トラブルフリーの環境を構築しておこう。3万キロ後の再清掃、1万5000kmごとのオイル交換に加えて、DCTオイルクーラーも加えれば800ps狙いの3rdステップでも不安要素は生じない。

 

 

2nd STEP

排気系チューニング

目標出力:640ps

コスト:66万3000円

構成パーツ:トラストGReddyスポーツキャタライザー/RH9チタンマフラー/フェニックスパワーECUリセッティング、パワーチェック、取付工賃

 

横山’s VOICE

「将来的なタービン交換も視野に入れて、周辺環境に整えつつ、ノーマルタービンを使い切る2ndステップです。まずはマフラーですが、市販アイテムだと音量の関係から80φメインが多く、タービン交換時に求める排気効率が引き出せないケースも多いです。RH9チタンマフラーなら90φメインから60.5φ×4で4つのサイレンサーへ導いているため、排気効率と静音性がバツグン。また、スポーツキャタライザーは排気効率向上+第一触媒のストレート化でタービンのサイズアップを邪魔しません。数値的には25psほどの上乗せですが、大幅ポテンシャルアップに向けての助走ですね」。

実は1stステップでも影響してくるのだが、2008〜2010年までのモデル(右)はサクション内径が45.5φ。そのため、内径51φとなる2011年以降のモデル(中央)に比べ、引き出せるパワーは15〜20psほど落ちてしまう。3rdステップまでポテンシャル差が我慢できないなら、内径53.3φとなるトラストのサクションキットを投入して対策しておくといい。なお、2ndステップでの640psという設定は、タービン容量の限界となる650psへマージンを持たせたわけでなく、ノーマルインジェクターが全噴射状態となってしまうためだ。

 

 

3rd STEP

タービン交換

目標出力:800ps

コスト:193万9000円

構成パーツ:トラストGReddyターボキット(TD06SH-20G)/サード900ccインジェクター、295L/h燃料ポンプ/HKS EVC/フェニックスパワー・エアコンガス、LLC、燃料ポンプ電源ライン強化、ECUリセッティング、パワーチェック、取付工賃

 

横山’s VOICE

「タービンキット自体が100万円オーバーとなるため一気に高額となってしまいますが、エンジン本体ノーマルのまま、必要最低限のチューニングで800psが狙えるスペシャルメニューです。ここでTD06SH-20Gをチョイスしている理由は、エンジンチューンを加えてモアパワーを狙おうとなった際にも、タービンサイズを変えることなくブースト圧を引き上げて対処できるため。オーバーホール時にでもピストンやコンロッド、ハイカムなど加えてやれば、940psは確実に引き出せます。気温の高い夏場は少し厳しいですが、ノーマルインタークーラーは800ps相応の容量があるので補機類とのバランスも悪くないですよ」。

パワーの引き出しとクラック対策を万全にした肉厚のステンレスEXマニ、ブースト圧の安定を図ったウエストゲートサイズでリニューアルされたTD06SH-20Gのターボキット。ノーマルエンジンならブースト圧1.5キロで800ps、エンジンチューンを加えればブースト1.7キロで940psを狙うことが可能だ。ここでは「必要最低限のプラスαで最大限のポテンシャルを発揮させる」というコンセプトゆえノーマルインタークーラーとしているが、予算面に余裕があるならインタークーラーに加えサージタンクも追加すると◎だ。