【1986 TOYOTA COROLLA】S2000のF20Cエンジン搭載! 進化をやめない究極のエボリューション・ハチロク | web option(ウェブ オプション)

【1986 TOYOTA COROLLA】S2000のF20Cエンジン搭載! 進化をやめない究極のエボリューション・ハチロク

アメリカの日本車カスタムがここまで進化したのは、カーショーの存在が大きい。クルマをとことんまで作り込み、それを観客が鑑賞し、審査員がジャッジする。そこにあるのは「クルマ」であり、「作品」でもあるのだ。

 

 

一つの造形物として美しい、

F20Cターボが収まるエンジンルーム

 

 

アメリカの西海岸エリアで色々なJDMチューニングマシンをリサーチしていると、良く話に出てくるクルマがある。「アレはスゴイ」、「カーショーで見かけて目を奪われた」等々、とにかく多くの人が話題に上げるクルマ、それが今回紹介するスティーブさんのAE86だ。エアロパーツを纏い、若干ワイド化されたフェンダーにTE37Vを収めたその外観はまさにJDM流儀で、我々日本人にも馴染みがあるスタイル。しかしここがポイントで、アメリカ人にとってこの「日本臭さ」を出すのは意図して行うカスタム要素でもあり、実はアメリカで売られたAE86はリトラクタブルライトのトレノ顔しか存在せず、この固定ライトのレビン顔は、しっかりと「JDM仕様」へとカスタムされていることの証なのだ。

 

そしてボンネットを開けると、そこにこのAE86の神髄が秘められている。エンジンルームに鎮座するのは、なんとS2000用ユニットのF20C。しかもターボ化されているが、各補機類のレイアウトはひたすらに美しく、「見せる」エンジンルームとしてハイレベルに作り込まれていることがわかる。余分な配線を隠す「ワイヤータック」を施しているのはもちろん、余分な物を省いた時に出来た穴を全てスムージングする「シェイブドベイ」と呼ばれる作業も行い、「目を奪われる」究極のエンジンルームを作り上げた。

 

このAE86は、日常的に走りを楽しむようなクルマでは無く、カスタムカーとしてその存在をカーショー等でアピールするのが主目的とはいえ、この作り込みは他を圧倒している。いまアメリカのJDM系カーショーでは、ただ綺麗なだけのクルマではトロフィーを獲得できない時代に入っている。エンジンを始めとするメカニカルパートにもしっかりと手を入れ、チューニング度合いの高さもしっかりアピールすることが重要なのだ。最近ではそこにパワーチェックの実測グラフを添えるのも定番化していて、「本物」であることのアピールは不可欠になっている。このAE86も、エンジンパートを手掛けたのは『フォーミュラD』のマシンも製作するショップで、その「本物」っぷりは疑いようがない。

 

かくしてこのAE86は、カーショーに出せば必ずアワードをゲットする有名車となり、瞬く間に30個近くのトロフィーを獲得。しかしスティーブさんにとっては、ここまで仕上げてもまだ完成ではなく、今後も仕様変更をプランニング中だという。この進化を止めない姿勢もまた、このクルマが人々を惹きつける一因なのだろう。

 

Photo:Akio HIRANO TEXT:Takayoshi SUZUKI

 

 

 

 

縦置き4気筒エンジンの中では最もパワフルということで、今アメリカのJDMシーンではF20Cがベースエンジンとして人気。このAE86のように、車体とメーカー違いでもエンジンスワップする事例が増えている。その際ターボ化するのもこちらではお約束だ。このAE86はダイノの実測で400馬力を発生。パワーと同時に美しさもハイレベルなエンジンで、メタルパーツは全て美しくポリッシュ。「Rywire」製ハーネスキットでワイヤーを纏め、エンジンの造形を際立たせるファブリケーションを行っている。

 

 

フロントフェイスをJDMレビン化した他、テールレンズもJDM仕様へチェンジ。カーボンフードはD-MAX、リアスポイラーはTRDと、外装はJDMパーツの使用率が高い。美しさへの追求はシャシー部分にも及んでおり、なんとデフにもペイントを入れている。HKSのタービンファンネルの色と合わせて、差し色的にパープルを使っている。

 

ブリッドシートにタカタハーネスという、JDM好きには定番のアイテムを組み合わせたインテリア。ミッションはS2000の6速をそのまま移植。シフト出口の位置周辺は綺麗に作り直されている。ECUはハルテックで、それに合わせてメーターもハルテックもクラスタータイプに交換。追加メーターにはAEMなどUSパーツも使用している。

 

 

スティーブさんは根っからの日本車好きで、昔から日本車ばかり乗り継いできたJDMガイ。『頭文字D』の影響を受けてAE86を購入してからは、日本の雑誌(もちろんOPT!)を読んでパーツを調べ上げ、日本人の奥さんに協力してもらってパーツを購入しているそうだ。ハイレベルなクルマが集うカークラブ、「R-RYDES」のメンバーでもある。

 

 

 

スペック

◾️エンジン:F20C換装、HKS・GT3037タービン、HKS・GT2ウェイストゲート、JSP・カスタムパイピング、HKS・インタークーラー、Setrab・オイルクーラー、ハルテック・ECU

◾️ドライブトレイン:S2000用6速ミッション、OS技研・ツインプレートクラッチ、カスタムドライブシャフト、スープラ・マーク1リアエンド、OS技研・2wayスーパーロックLSD

◾️フットワーク:グレッディ・タイプS車高調、ナギサオート・シャキットプレート、植尾スタイル・コントロールアーム、クスコ・テンションロッド、タナベ・スタビライザー、F:エンドレス・ビッグブレーキキット、R:スープラ・マーク1

◾️ホイール:ボルクレーシング・TE37V(F:15X9J-15、R:15X9.5J-25)

◾️タイヤ:NITTO・NEO GEN(F:205/50/15、R:215/50/15)

◾️エクステリア:JDM後期レビン顔移植、D-Max・カーボンフード、D-MAX・Fフェンダー、TRD・リアウィング、JDMテールデンズ、リアディフューザー

◾️インテリア:ダッシュ&内装スエード張り替え、ブリッド・シート、タカタ・ハーネス、クスコ・6Pロールケージ、ハルテック・レースパッククラスターメーター