【STREET TRIBE】湾岸最高速伝説【関西地区/最高速スポット since 2009】

公開日 : 2018/09/30 21:32 最終更新日 : 2018/09/30 21:43

最高速仕様の在り方

 

 

 

かつての大阪湾岸仕様といえば『いかに300km/hまでの到達速度を速めるか』が重要視され、それにそぐわぬチューニングはNG、とくにピックアップ面に難がありインターセプトが上にシフトしてしまいがちな、ビッグシングルターボ仕様は敬遠される傾向にあった。しかし、この夜集まった戦闘機たちの心臓部には、大風量タービンの代名詞であるT88 やT51の姿がやたらと目についたのだ。オーバー700psは当たりまえ。それどころか、本気で勝ちをねらうために、GT3037Sを2基がけして1000psまで出力を跳ねあげた、ボンネビルスペックさながらのモンスターRまでいるではないか。

 

「90年代の全盛期にVプロやVカムなんてなかったやろ。けっきょく、時代とともにチューニング技術が進化して、“できなかったことができるようになった”って話や。壊れず乗りやすい700ps仕様なんてのも、いまではラクにつくれるからな」。アタックマシンのメイキングを一手に引き受けている、オートセレクト代表の澤(兄)氏が語る。

 

つづけて「ココを本気で走ろうと思ったら、最低でも500psは欲しい。RB26でいうと、GT2530ツインにハイカムをあわせたくらいのスペックがベターや。ちょっと足りないところもあるんやけど、楽しむことはできるからな。まぁ、正直コスト的なことを考えると600ps以上はオススメできんのやけど、ウチのお客サンたちって、負けず嫌いがやったら多くてな(笑)」。

 

水銀灯の光を受け、煌々と輝く無数のエンジンルーム。魅せるためではなく、戦うためにパワーチューニングが敢行された“ソレら”からは、周囲を圧するホンモノ特有のオーラが溢れ出ていた。

 

 

 

 

Close-up WANGAN Tuned

 

スカイラインGT-R【BNR34】

「国産車だろうが輸入車だろうが、どんなクルマにも絶対に負けたぁない。だからチューニングしとるわけや。負けてもうたら意味ないやんか!」と、深夜のストリートに魅せられたオーナーが熱く語る。“誰よりも速く”。ただそれだけを考え仕様変更をくり返してきたパワーユニットは、OS技研3.0Lキットの導入を軸にフルチューン化。T88-34Dタービンをブースト1.6キロでまわしきり、750psという最高出力を手にしている。トップエンドのギリギリまで伸びていく最高速域での強さはもちろん、大幅な排気量拡大とヘッドに投入したVカムのセッティングの恩恵により、低中速域でも驚異的な加速力を持つというマシンだ。

 

 

スカイラインGT-R【BNR34】

GT2530ツイン仕様のBCNR33で大クラッシュを起こして以来、第一線を退いていたが、最近になってこのブーストアップ仕様のBNR34とともに復活したというオーナー。心臓部は、HKSハイカム(IN/EX264度)+Vプロのタッグで、ブースト1.2キロで550psを発揮するファインチューンスペックとなる。とうぜん、トップで戦うにはモノ足りないパワーではあるものの「ブランク期間のリハビリをかねた仕様です」とはオーナー。まわりのランナーたちがSタイヤで走るなか、“勘”を取りもどすためにあえてグリップ限界の低いラジアルを選択し、ギリギリの走りに磨きをかけているというから、恐れ入る。

 

 

スカイラインGT-R【BCNR33】

大阪湾岸歴10年以上という強者が駆るBCNR33。軽量化を徹底重視して、今どきめずらしい“内装ドンガラ”のスパルタン仕様に仕上げているのは、速さにこだわるがゆえ。また、自身のテクニックが向上するにつれて上がるパワーへの要求に答えるよう、徐々に進化してきたというエンジンは、腰下にトラストのフルカウンタークランクとH断面コンロッド、アペックス鍛造ピストンを組みこんだRB26改2.7L仕様となる。そこにTO4Rタービンをセットして、ブースト圧1.6キロ時に720psを達成。その実力はサーキットでもいかんなく発揮され、セントラルサーキットでは1分24秒という記録を過去にマークしている。

 

 

スカイラインGT-R【BCNR33】

そのキレた走りから、ココを走る人間で知らないものはいないという有名マシン。300km/hオーバーでも安定する足まわり、一般車の予期せぬ動きにも瞬時に対応できるコントロール性やストッピングパワーなど、“大阪湾岸を速く走る”ことだけを徹底追求したマシンメイクになっている。全回転域で驚異的なパワーを発生させるエンジンは、RB26改3.0ℓのGT3037Sツインターボ仕様で、もはやRB26パワーチューンの究極系といっても過言ではないスペックを持つ。常用ブースト1.25キロ、一発ねらいで2.05キロまでかければ、出力は1000psの大台を突破するほどだ。