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【2006 HONDA S2000】テキサス発のワイド&ターボS2K!

ホンダのカスタムシーンは現在も、シビック&インテグラのFF車が中心だ。そんな風潮に一石を投じたいと思い、S2000チューニングに着手した26歳(2016年当時)の若者。エンジンパワーもスタイリングもS2000の美点を極限まで高め、名だたるイベントやカーショーで数々のアワードを獲得したマシン。その細部をチェックせよ!

 

 

USホンダチューニングシーンの

若手トップランカーが魅せるFRホンダメイク

 

 

86&BRZやNDロードスターなど、空前のレイトモデルFR車のブームに引っ張られるかのように、ここにきて人気ベース車としてさらに熱くなっているのがS2000だ。

 

2015年11月、カリフォルニア州コロナで開催されたホンダ系カーガイに絶大な支持を得ている人気サイト『ザ・クロニクルズ』の周年イベントで目撃したトムも、2010年にNAで237psを発生するF22C1を搭載する後期S2000を手に入れ、驚異的なスピードでモディファイを重ねているひとりだ。

 

テキサス州の都市ヒューストンよりも南に位置する片田舎、ロシャロンに住むトムは、西を見ても東を見てもシビックとインテグラだらけのホンダチューニングシーンに一石を投じたい…と、S2000のモディファイを決意。地元で開催されていた砂漠のゼロヨンレース「テキサス2K」を見て育ったトムの根底にあるのは、小さなボディと排気量の日本車が、大排気量のマッスルカーを引き離すあの光景。自らモディファイし、レースを重ねるたびにスキルが上がったトムは、いつしかチューニングショップ「シェイドツリーエンジニアリング」を営むまでになった。

 

エンジンチューニングもNAでは勝負にならないと、日本でいえば東名パワードやHKSのポジションを確立している米ターボブランド「プレシジョンターボ」のPT6262タービンで、450psオーバーをマークするライスロケットへとチューニングしている…と、ここまでの説明ならば、どこにでも居そうなスピードジャンキーで終わってしまうところ。だが、この最旬トレンドを散りばめたエクステリア、息をのむようなエンジンベイは、まさにホットロッドやドラッグレースなどの系譜をたどったアメリカンカスタムの真骨頂的モディファイを踏襲済みなのだ。

 

そんな怒涛のモディファイの甲斐もあって、2012年~2015年にかけて、名だたるイベントやカーショーでベストアワードを持って帰るほどのビルダーとして名を馳せた。トムと出会った前述のコロナのイベントでも栄えあるアワードを獲得。さらには2015年のラスベガスで開催されたSEMAショーでも、ケミカルブランドで有名な「マグアイアーズ」ブースでデモカーとして、そのクリーンにフィニッシュされたエクステリアを披露。エンジンパフォーマンスだけでなく、魅せることも長けていることを立証しているのだ。

 

ルックスとパフォーマンスとの両立のレベルの高さが突出したトムのS2000。日本のチューニングシーンとはちょいと味付けの違う、見どころ満載のメイキングは、参考になるディテールだらけだ!

 

Photo:Akio HIRANO TEXT:Hideo KOBAYASHI

 

 

 

ホンダ系ECUチューニングカンパニー『HONDATA』で書き替えられたECUで制御されるターボエンジン。ワンオフのマニホールド&パイピングに、削り出しのタービンブレード&ボールベアリング仕様の米ターボメーカー『プレシジョンターボ』のPT6262に、これまた米ブランド『Tial』のBOVとウエストゲートバルブをセットアップ。不要な穴などがすべてスムージングされた特筆モノのエンジンベイは、エアコンやブレーキライン、エンジンハーネスはワンオフで引き直し、ABSユニットは見えない場所にリロケート。これだけのクリーンなルックスを手に入れておきながらも、快適装備を一切廃していないことも大きなポイントだ。

 

 

足元をキメるのは日本のみならず、海外シーンにおけるクールジャパンホイールのトップ3に必ずやランクインしているであろう『ワークマイスターS1』。センターディスクはありそうでないオリジナルグレーにペイントされている。当然ながらノーマルフェンダーじゃどうにもならない超深リム仕様。ついついサイズを欲張りすぎて引っ張りすぎちゃうタイヤも、向こうじゃこのくらいバッチバチに立たせて履かせるのが最近のトレンドなんだとか。スプーンキャリパーとの絶妙なクリアランスも見事だ。

 

 

ASMのエアロバンパーに、前置きインタークーラーがタダモノじゃないことを物語るエクステリア。そのワイドっぷりに貢献しているサーキットガレージ製のフェンダーフレアーは、実はスプーン、ASMからの実に3セット目という拘りっぷり。ムーンクラフトのハードトップとのバランスも悪くない。エキゾーストはフードから飛び出てるのでマフラーレスなリヤセクションは、これまた人気のJDMブランド『カーショップグロウ』のLEDテールに、あえての前期リヤバンパー&ジェイズレーシングのディフューザーのコンビがニクイ。

 

赤×黒でレーシーにキメたインテリア。ベルテックスの10スターディープステアリングやバディクラブのハーネスなどのJDMブランドと、USホンダ系パーツの筆頭ブランド『スカンク2』のシフトノブやチェッカードスポーツのレースフロアプレートなど、日米ブランドのアイテムをセンス良く配している。クスコのロールケージに無造作にバンドで固定された油圧、ブースト、空燃比の3連メーターはこれまたUSシーンじゃ有名なAEM社製をセレクト。

 

 

キャップにハーフパンツにハイソックスでブーステッドホンダ。その出立ちに

オタク臭さは皆無のオーナーのトムはまだ26歳(取材時)。ロスやサンフランシスコ、

ニューヨークやフロリダなどのエリアに比べると、イマイチ垢抜け感が無かった

テキサスのカスタムシーンが、ここ最近、飛躍的にレベルが上がってきていることにも

起因しているキーマンのひとりだ。

 

 

 

スペック

エンジン:Hondata・ECU書き替え/カスタムDIYタックドエンジンハーネス、カスタムブレーキライン&A/Cライン、ABSユニットリロケート/プレジジョン・ターボ6262キット/Tial・BOV&ウエストゲート/ID・1000ccインジェクター/Walbro・225フューエルポンプ/イノベイティブ・エンジンマウントキット/アルミ製クーリングプレートカバー/純正インマニ・スムージング&ポリッシュ/サーキットヒーロー・コイルカバー/Mishimoto・アルミラジエター/スカンク2・ラジエターホース、ドレスアップボルト&ワッシャー/アロイドクラフト・クーリングプレート

■ドライブトレイン:コンペティションクラッチ・ステージ2キット

■フットワークBCレーシング・コイルオーバー/SPC・キャンバーアームキット/スプーン・キャリパー/APR・ローター

ホイール:ワーク・エクイップ(F10J×18-5 R11J×18-5)

■タイヤトーヨー・R888(F255/35R18 R295/30R18)

■エクステリアASM・フロントバンパー、フロントスプリッター/サーキットガレージ・F&Rフェンダーフレアー/FD3S用カーボンサイドスプリッター/ムーンクラフト・ハードトップ/AP1純正リヤバンパー/ジェイズレーシング・ディフューザー/カーショップグロウ・LEDテール/ニューフォミュラレッドペイント

■インテリアベルテックス・10スターステアリング/無限・ステアリングハブ/スカンク2・シフトノブ/レカロ・ポールポジションレザーシート/バ-ディ-クラブ・ハーネス/クスコ・ロールケージ/チェッカードスポーツ・アルミフロアプレート/AEM・油圧、ブースト、空燃比ゲージ/ケンウッド(ラジオ&スピーカー、サブウーファー、アンプ)